【ドラフト会議】ソフトバンク1位・風間球打 喜び会見で明かした監督からの「忘れられない手紙」

ソフトバンクに1位指名された風間球打はこの表情(東スポWeb)

秋田の最速157キロ右腕・風間球打投手(18=ノースアジア大名桜)が11日に行われたドラフト会議で、ソフトバンクから1位指名を受けた。複数球団の指名による競合も予想されただけに、意外な一本釣りとなった。

風間はドラフト会議が始まる直前に輿石監督と会見場に姿を現すと、集まった報道陣に深く一礼。やや緊張した表情を浮かべながらも、席に着くとじっと中継画面を見つめ、その時を待った。

注目の1巡目。6番目のソフトバンクが事前の公表通りに指名。名前がアナウンスされると、フラッシュに包まれながら、どこか安どの表情を浮かべた。

風間は今夏の県大会で157キロを計測。同校4年ぶりとなる夏の甲子園出場に大きく貢献した。偶然にも、この日は18歳の誕生日だった。

〝運命の日〟を最高の形で終えた風間は「緊張していたが、選ばれてうれしくて、(指名後に)待っている間もいろいろ考えながら、ユニホームを着て活躍する姿をイメージしながら時間を過ごしていました。チームのためにもしっかりした投手になって貢献したいです」と喜びを爆発。憧れの投手としてチームの先輩になる千賀の名前を挙げ「何回も日本一に貢献していますし、堂々とああいう舞台で投げられるのも尊敬。球速面についても、速くてキレのいい変化球についても、会ったら聞きたいです」と目を輝かせた。

対戦したい打者には、指名前は柳田の名前を挙げていたが、奇しくも同じチームに…。そこで新たにオリックス・吉田正の名前を挙げ「自分は左打者が苦手。そういう打者にも負けないような投球をしていきたい」と負けん気の強さも見せた。

高校進学を機に山梨の親元を離れ、秋田での寮生活。ここまでの3年間は、輿石監督とまさに二人三脚で歩んできた。慣れない土地での生活に「大変なこともあった」と話す風間だが「(輿石監督と)一緒に寮生活をしている中で、ちゃんと自分を叱ったりしてくれることもあった。今年の冬も甲子園に行けるように『お前ならできる、お前の力なら甲子園に行けるぞ』と書かれた手紙ももらった。その時は気持ちもすごい変わって、こういう結果になったので良かったです」と、苦楽を共にした師との秘話を披露した。

輿石監督も「本当に夢がかなって、目標を達成できて本当におめでとうと伝えたいし、ここからが君のスタートラインだと伝えたいです。みんなから愛されるような選手になってほしい」と、愛弟子へエールを送った。

秋田から福岡へ…。恩師との思い出を胸に、快速右腕は新天地へ歩を進める。

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