【新型コロナ】期限切れの抗原検査キットは廃棄に 神奈川県が新規購入の方針

神奈川県庁

 新型コロナウイルス感染の早期発見のため県が園児・児童らに先月配布した抗原検査キットの一部の有効期限が10月末に切れる問題で、神奈川県は11日、11月以降も使える新たなキットを追加購入する方針を明らかにした。同日の県議会厚生常任委員会で報告した。

 県が厚生労働省に確認したところ、有効期限の延長は法律上の変更承認手続きが困難で、期限切れのキットは廃棄するよう指導していることが分かった。このため、県はキットを追加購入して配布予定で、新たな予算措置を検討している。

 県は、製造会社から寄付を受け、10月末が期限のキット39万4190個について、9月に幼稚園や保育所などに配布。当初は「メーカーが来年10月まで使用可能と見込んでいる。製品の有効性を担保するため、メーカーが試験を毎月行い、県に報告する」と説明していたが、県議から「法的に問題はないのか」と指摘を受けていた。

 この日の委員会では、寄付を受けたメーカーから県が随意契約でキットを大量購入していることについて、「違和感を覚える人は多い」「県民の理解は得られない」といった指摘が相次いだ。

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