【柔道】日本代表GSパリへ出発 村尾「勝つ確率を増やす」、古賀「すべて一本勝ちで優勝」

村尾三四郎(代表撮影)

柔道ニッポンが新たな船出だ。柔道日本代表は12日、国際大会のグランドスラム(GS)パリ大会(16、17日)へ出発。史上最多の金メダル9個を量産した東京五輪から約2か月、2024年のパリ五輪への道のりがいよいよスタートする。

今大会は各階級をリードする五輪組がいない。彼らの背中を追う立場の選手が参戦し、代表内の活性化が図られる。男子90キロ級の村尾三四郎(東海大)は「東京五輪は普通に柔道のイチファンとして見ていました」と話す。特に同級金メダルのラーシャ・ベカウリ(ジョージア)は気になったようだ。「同級生で、2回対戦して2回とも負けているので、だいぶよく見ていました」。また、新たな挑戦を前に「今までの勝ちパターンとは別に技のバリエーションを増やす」との目標を設定し、こんなビジョンを描いている。

「綺麗に1本でスパンと投げるのは理想ですが、東京五輪を見て分かるように、なかなか3つ目の指導が入らずに我慢比べになる試合が多かった。ゴールデンスコアも意識して、きつい場面でどういった技でポイントを取れるのか。勝つ確率を増やすためにいろんなパターンを持つのは大事。その幅を広げる練習をしていきたい」

女子48キロ級の古賀若菜(山梨学院大)も「五輪を見て、自分もこの舞台に立ちたいっていう思いが強くなった。絶対に優勝したい」と腕をぶす。今大会は「技を増やし、担ぎとかも練習してきた。すべて一本勝ちで」と目標を掲げており、練習では乱取りから「一本背負い」と「袖釣り」を意識的に取り入れてきたという。

「パリ五輪に向けて、もう始まっている。倒さないといけない相手はたくさんいる。自分のスタイルで外国人の選手に圧勝して優勝したいです」

幾度となく「優勝」という言葉を吐き、自らを鼓舞していた。

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