ティングラー解任のパドレス 新監督には「経験」を求める方針

アンディ・グリーン、ジェイス・ティングラーと2人続けてメジャー監督経験のない人物に監督を任せてきたパドレスだが、A・J・プレラーGMとピーター・サイドラー・オーナーはティングラーの後任となる新監督には「経験」を求める方針を明らかにしている。「ジ・アスレチック」のジム・ボウデンは「プレラーGMが検討すべき12人の監督候補」をリストアップ。そのなかにはブルース・ボウチー、バック・ショウォルター、マイク・ソーシアといった経験豊富なベテラン監督の名前も含まれている。

66歳のボウチーはパドレスが最後にワールドシリーズ進出を果たしたとき(1998年)の監督である。1995年から12シーズンにわたってパドレスの監督を務め、2007年からは13シーズンにわたってジャイアンツを率いて3度のワールドシリーズ制覇を経験した。2019年シーズンをもって勇退し、通算2003勝、ワールドシリーズ制覇3度という実績から将来のアメリカ野球殿堂入りが確実視されている。

候補に挙がっていることが報じられている69歳のロン・ワシントン(現ブレーブス三塁ベースコーチ、レンジャーズ時代に2度のリーグ優勝)に加え、ボウデンがリストアップしている65歳のショウォルター(最優秀監督賞3度)と62歳のソーシア(2002年にエンゼルスでワールドシリーズ制覇)も経験豊富な人物だ。いずれもオールドスクール型の指揮官であり、近年のトレンドとは異なるものの、77歳のトニー・ラルーサ監督が率いるホワイトソックス、72歳のダスティ・ベイカーが率いるアストロズは今季ともに地区優勝しており、パドレスも経験豊富な人物にチームをまとめ上げてもらうことを期待しているのかもしれない。

ボウデンのリストには上記の4人のほか、エドゥアルド・ペレス(52歳)、ジョージ・ロンバード(46歳)、ジョー・エスパーダ(46歳)、カルロス・メンドーサ(41歳)、マット・クアトラーロ(45歳)、マーク・デローサ(46歳)、A・J・エリス(40歳)、ルイス・ロハス(40歳)の名前が含まれているが、ロハス以外はメジャーでの監督経験がない。メッツの監督を解任されたばかりのロハスには「経験不足」を指摘する声もあり、パドレスのニーズにはフィットしないと思われる。

新監督に「経験」を求めているプレラーは、ボウチー、ショウォルター、ソーシア、ワシントンといった経験豊富な候補者のなかからティングラーの後任となる新監督を選ぶことになるのだろうか。

© MLB Advanced Media, LP.