「実力を発揮すれば金」米倉英信、ヨネクラで頂点へ

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夢の架け橋 世界体操・新体操北九州大会

自身の名がつくヨネクラ(伸身カサマツ2回半ひねり)で頂点に立つ。「実力を発揮すれば金メダルを取れる。結果より実力を出し切ることに専念し、会心の演技をする」。種目別の跳馬に挑む福岡市出身の米倉英信(徳洲会)が五輪への思いを北九州でぶつける。

ヨネクラは2019年2月の種目別ワールドカップ(W杯)で成功し、同年4月に新技と認定された。当初はけがなどを防ぐために試合が近くなるとヨネクラの練習を避けていたが、今年に入って試合直前の練習でも行うようにすると成功率が高まり、15点台を連発。種目別の個人枠での東京五輪代表を懸けた内村航平(ジョイカル)との争いは「0・001点が明暗を分けた」と言われるほどの激戦になった。

「五輪に出たい思いはあったけど、航平さんとあそこまで張り合えるとは思っていなかった。重圧よりも、注目度が上がるにつれて力になって。大きな経験になった」

内村と争い、代表を逃したことで差も見えた。マッチレースの最終戦となった6月の全日本種目別選手権。米倉は予選2本目の「ヨー2」(前転跳び前方伸身宙返り2回半ひねり)で着地が1歩後ろにずれた。「航平さんも鉄棒(の決勝)で失敗したけど、着地を決めた。そこが僕との差だった」と着地により意識を向けるようになり、同選手権直後のW杯ドーハ大会ではぴたりと決めて優勝した。

「歩くのもシャワーを浴びるのも速いせっかちな分、短い演技時間で集中力が問われる跳馬は向いている」と誇る専門職で唯一無二の演技を披露する。 (末継智章)

米倉 英信(よねくら・ひでのぶ)1997年5月1日生まれの24歳。福岡市出身。福岡大体操部だった父の影響で5歳から体操を始め、関西高(岡山)から福岡大を経て昨春から徳洲会へ。全日本種目別選手権の跳馬で2連覇中。155センチ、52キロ。