【新型コロナ】緊急事態宣言中に職員慰安旅行 南足柄のクラスター保育園 50人以上が感染

 新型コロナウイルス感染症を巡り、50人以上のクラスター(感染者集団)が発生している神奈川県南足柄市内の認可保育園について、園長や職員が緊急事態宣言中の9月、京都府へ慰安旅行していたことが13日までに、分かった。園では旅行出発当日に園児1人の感染が確認され、旅行後に発熱した職員はそのまま勤務していた。その後、相次いで感染者が判明するなど、保護者からは対応が不適切として園への不満の声が出ている。

 慰安旅行は、県内も府内も緊急事態宣言が発令中の9月17日夜から20日まで、園長や職員計26人が参加し、府内を観光した。また旅行後の21日には参加した職員1人が発熱したものの、25日に陽性が判明するまで勤務させていたという。

 園では9月17日に園児1人の感染が判明。その後、今月12日までに園長を含む職員と園児計55人の感染が確認された。関連して園児の同居家族ら複数の感染者も出ている。県小田原保健福祉事務所は10月1日、クラスターが起きたと認定。園は同日から17日まで休園措置を取っている。

 1人目の感染者が判明後も保護者には連絡はなく、感染者が5人出て初めて通知があったという。

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