長崎県 不登校最多2279人 いじめ認知2038件 公立小中高・特支

 長崎県教委がまとめた公立の小中高校と特別支援学校の問題行動・不登校調査によると、2020年度の県内における不登校の児童生徒数は2279人(前年度比116人増)で、現在の調査方法となった06年度以降、過去最多となった。いじめの認知件数は2038件(同630件減)だった。
 県教委児童生徒支援課によると、不登校の児童生徒数は5年連続で増加。20年度の内訳は、▽小学校536人(同81人増)▽中学校1373人(同38人増)▽高校370人(同3人減)。同課は「昨年は新型コロナの影響で生活リズムが崩れ、不登校につながるケースもみられた」と分析。「不登校は理由が複合的に絡む難しい問題。相談体制の充実を図り、支援を続けていきたい」としている。
 いじめの認知件数の内訳は、▽小学校1471件(同422件減)▽中学校483件(同132件減)▽高校82件(同58件減)▽特別支援学校2件(同18件減)。いじめの内容(複数回答)は、「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が1320件で最多だった。
 いじめにより生命や財産に重大な被害が生じたり、長期欠席を余儀なくされたりする「重大事態」の発生は3件(3校)だった。
 私立学校に関しては、県学事振興課が調査結果を発表。不登校の児童生徒数は218人(前年度比15人増)、いじめの認知件数については100件(同24件増)だった。

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