MVP&首位打者から1軍出場ゼロまで… 攻守で期待“高卒ドラ1捕手”のその後は?

ロッテから1位指名を受けた市和歌山・松川虎生【写真:荒川祐史】

西武・森は2019年に打率.329、23本塁打105打点で首位打者、リーグMVPを獲得

今年のドラフト会議では、ロッテが市和歌山の松川虎生捕手を単独1位指名し話題を集めた。球団からの期待の高さが伺われる形となったが、ここでは2000年以降の“高卒ドラ1捕手”を振り返ってみる。

○広島・中村奨成 2017年ドラフト1位

広陵高時代は夏の甲子園で清原和博を超える6本塁打を放ち、大きな注目を集めた。入団直後はプロのレベルの高さに悩まされたが、2020年に1軍初出場を果たし、今年は外野での出場も得てプロ初安打、初ホームランをマークするなどブレークの兆しを見せている。

○西武・森友哉 2013年ドラフト1位

大阪桐蔭高では藤浪晋太郎投手(阪神)とバッテリーを組み、高校通算41本塁打をマーク。ルーキーイヤーの2014年に41試合に出場し、打率.275、6本塁打15打点と打撃で早速結果を残した。2019年は打率.329、23本塁打105打点で首位打者、リーグMVPを獲得した。

○ソフトバンク・山下斐紹 2010年ドラフト外れ1位

習志野高時代は高校通算35本塁打をマークし、ドラフトでは斎藤佑樹(日本ハム)の外れ1位として指名された。プロ3年目の2013年に1軍デビューを飾ったが定着できず、2018年に楽天にトレード移籍し同年にプロ初本塁打をマーク。2020年に戦力外となり中日に育成選手として入団、6月に支配下となった。

○ソフトバンク・荒川雄太 2005年ドラフト外れ1位

日大高時代は高校通算26本塁打をマークし、高校生ドラフトでは陽岱鋼(現巨人)の外れ1位で指名。1軍出場のないまま2010年に戦力外を受け、12球団トライアウトを受け西武に入団。だが、移籍後も1軍での出番はなく2012年に現役引退となった。

西武・炭谷は51年ぶりとなる高卒新人捕手の開幕戦スタメンデビュー

○西武・炭谷銀仁朗 2005年ドラフト1位

平安高時代は通算48本塁打をマーク。ルーキーイヤーの2006年には51年ぶりとなる高卒新人捕手の開幕戦スタメンデビューを果たした。その後も西武の正捕手として活躍し、2019年にFAで巨人に移籍、今季はシーズン途中で楽天へ金銭トレードで移籍した。

○広島・白濱裕太 2003年ドラフト1位

広陵高時代は西村健太朗(元巨人)とバッテリーを組み通算28本塁打をマーク。1軍初出場は8年目の2011年で同年はプロ初安打をマーク。翌2012年はキャリアハイとなる35試合に出場したが定着できず年々出場機会が減少し今シーズンは1軍出場がない。

○中日・前田章宏 2001年ドラフト外れ1位

ドラフトでは寺原隼人(元ソフトバンクなど)の外れ1位として指名された。プロ2年目の2003年に1軍出場を果たしたが大半を2軍でプレーし2013年に戦力外通告を受け現役引退。その後はブルペン捕手としてチームを支えている。1軍通算54試合に出場し打率.070、0本塁打1打点。(Full-Count編集部)

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