〝雲隠れ〟木下富美子都議の除名に道すじ 召喚状無視がアダ…Xデーは12月

雲隠れを続ける木下都議

無免許運転で人身事故を起こして書類送検された木下富美子都議への除名処分に向けて、東京都議会が動きだしている。13日、東京都議会の第3回定例会が閉会。結局、木下氏は一度も姿を見せることはなかった。

木下氏に対しては2回の辞職勧告決議が可決。7月の当選以来、都議会を欠席し続けており、都議会が議長室に説明に来るよう召喚状を出す異例の事態になっていた。しかし、木下氏は召喚状を無視。これには小池百合子東京都知事も「召喚状が出ている状況を彼女はどう理解しているのか。ご本人が改めて客観視すべき」と苦言を呈した。

木下氏に月に議員報酬など約132万円が支払われていることが問題視されていたが、いわゆる報酬カット条例は今回の定例会では成立せず、継続審査となった。都議会関係者は「内容が甘かった。2回続けて定例会を欠席したら報酬カットとなっていたが、少しだけ出てきてまた休んでということも考えられる。それくらいとんでもない人物なのだから」と条例案の練り直しが必要だと明かした。

早ければ12月の第4回定例会で可決もあり得るものの、その間も議員報酬を受け取り続けることになり、都民の不満は高まるばかりだ。

根本的な解決に向けて、都議会では木下氏への除名処分を視野に入れ始めた。地方自治法には除名について定められているが、選挙戦中の人身事故を理由に処分することは難しい。しかし、木下氏が召喚状を無視したことで除名への道が開けたという。

「召喚状を無視したことは除名処分の理由になります。体調不良といいますが、複数回、召喚状を無視したというエビデンスを積み上げることで除名処分になり得る」(ある都議)

12月の定例会でも召喚状を出し、それを木下氏が無視したら…事態は動きそうだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社