10月14日、WRC世界ラリー選手権第11戦スペインのシェイクダウンが行われ、通算8度目のワールドチャンピオン獲得に王手をかけているTOYOTA GAZOO Racing WRTのセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)がトップタイムをマーク。そのオジエを24ポイント差で追いかけるランキング2位の僚友エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)が2番手となった。
今季はターマック(舗装路)とグラベル(未舗装路)の“ミックスサーフェス”ではなく、オールターマック・ラリーとして行われる『ラリー・スペイン』が14日(木)に開幕。この日は現地9時過ぎから、翌15日(金)に始まる競技を前にしたシェイクダウンが実施された。
サービスパークが置かれるサロウの北西部に設定された全長4.31kmのテストコースでは1走目から王者オジエが速さをみせ、2分35秒5というベストタイムを記録してみせる。これに続いたのは“地元のヒーロー”であるダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)でギャップはわずか0.1秒、3番手には0.7秒差でエバンスがつけた。
今戦の結果次第では最終戦を待たずに8冠を決めるチャンスを有するオジエは、2回目の走行で自己ベストを1.5秒更新。さらに3回目で2分33秒6までタイムを縮め全体ベストタイムを記録した。
タイトル争いにおいて、オジエを除けば唯一戴冠の可能性を残すエバンスも2回目と3回目の走行で自己ベストタイムをマーク。最終的にはチームメイトと0.2秒差の2番手につけた。
シェイクダウン3番手は、前回ラリー・スペインが行われた2019年に優勝を飾っているティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)。彼のタイムは2分34秒0だった。チームメイトのスペイン人ドライバーは0.2秒おくれて4番手に。オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)はソルドと0.2秒差の5番手となった。
6番手はドライバーズランキングで4位につけるカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)。7番手にはアドリアン・フルモー(フォード・フィエスタWRC)が続き、ここまでが2分34秒台のタイムを記録している。
8番手以下はMスポーツのガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)、アーロン・ジョンストンとのコンビで2戦目を迎えている勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)、負傷欠場のピエール・ルイ・ルーベに代わって母国でWRカーデビューを飾ることになったニル・ソランス(ヒュンダイi20クーペWRC)、2022年はソルドとヒュンダイの3台目をシェアすることが決まったオリバー・ソルベルグ(ヒュンダイi20クーペWRC)というオーダーだ。
■2021年WRC第11戦ラリー・スペイン シェイクダウン結果
Pos. No. Driver Machine Gap
1 1 S.オジエ トヨタ・ヤリスWRC 2’33.6
2 33 E.エバンス トヨタ・ヤリスWRC +0.2
3 11 T.ヌービル ヒュンダイi20クーペWRC +0.4
4 6 D.ソルド ヒュンダイi20クーペWRC +0.6
5 8 O.タナク ヒュンダイi20クーペWRC +0.8
6 69 K.ロバンペラ トヨタ・ヤリスWRC +1.2
7 16 A.フルモー フォード・フィエスタWRC +1.3
8 44 G.グリーンスミス フォード・フィエスタWRC +1.4
9 18 勝田貴元 トヨタ・ヤリスWRC +1.5
10 14 N.ソランス ヒュンダイi20クーペWRC +2.5
11 2 O.ソルベルグ ヒュンダイi20クーペWRC +2.7
※リザルトは編集部集計