【新型コロナ】横浜市長発表「接種率は全国より高い」…単純比較できない数値だった 「訂正するかは市長の判断」

ワクチン接種率について説明する山中市長=13日、横浜市役所

 新型コロナウイルス感染症のワクチン接種を巡り、横浜市の山中竹春市長が会見で、市民の接種率が全国平均よりも高い水準と発表したことについて、市は14日、神奈川新聞の取材に対し「市と国のデータの前提条件が異なっていた」とした上で、「単純比較できない数字だった」と説明した。

 13日の定例会見では、全世代平均の接種率について横浜市が69.3%(12日現在)、全国は59.3%(11日現在)と発表され、山中市長は「国の平均よりも10%高い」と話していた。

 しかし、市健康安全課によると、全国の接種率は分母を0歳からの全世代としているのに対し、市の接種率はワクチン接種が可能な12歳以上に限定していた。国は8月ごろまで12歳以上の数字を示していたといい、前提条件が変わったことに市の担当者が気付いていなかったという。

 会見後、市民からの指摘で発覚。同課の担当者は、「市民の誤解を招いたことに間違いはない。市長の発言なので、訂正するかは、市長に説明した上で判断してもらう」と話している。

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