コロナ解散/とりあえず解散/1㍉も知らん解散 ナガポス「友だち」命名

 名付けて「○○解散」-。長崎新聞社は情報窓口「ナガサキポスト」LINE版の登録者に、岸田文雄首相による衆院解散をネーミングしてもらった。13日夜から解散当日の14日午後6時までに146人から回答が集まった。

 最多は24人が命名した「コロナ解散」。理由は「第6波と経済対策を併せて大きな課題」(西彼長与・70代以上男性)、「全国民が振り回されている」(北松佐々・50代公務員男性)など、新型コロナ禍に翻弄(ほんろう)される世相を反映した。

 「コロナ五輪疲労困憊(こんぱい)解散」とした長崎の50代パート女性は「東京五輪が慌ただしく過ぎ去り、ズルズル解散。何だかなあ」とぼやく。佐世保の70代以上会社員男性は「マスク解散」と名付け「保守かリベラルか、政策維持か改革か素顔が見えない」と政治全般の不透明さを嘆いた。

 衆院の任期満了直前のため「とりあえず解散」との回答も目立つ。諫早の30代公務員男性は「大義名分があるとは思わない。『ただの任期満了解散』でしょ」とそっけない。長崎の30代公務員女性は「(岸田首相が)あまり議論を交わさずに解散して選挙に勝ちたいように見える」として「続きはあとで解散」と提案した。

 諫早の60代パート女性は「いっこっこ解散」とネーミング。核兵器禁止条約参加を明言しない岸田政権を、中が空洞の長崎銘菓「一口香」に重ね、「同じ被爆地(の広島選出)なのに落胆。おいしいけど中身は空っぽ」と辛口のコメントを寄せた。一方、長崎の50代無職男性は、野党側も「つまらぬ案しか示せないと見越されている」と考え、「野党しっかりせい解散」と命名した。諫早の10代女子学生は「高校1年生には見向きもされない選挙」として「1㍉も知らん解散」ときっぱり。

 「希望解散」と名付けた島原の50代会社員男性は「会いたい人に会えず、行きたい場所に行けない今、希望が持てる選挙に」との願いを込めた。当の岸田首相は解散後の会見で「未来選択選挙」と位置付けたが、果たして国民の審判は-。(三代直矢)

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