日本プロボクシング協会がJBC浦谷執行理事の退任を求める要請書提出

浦谷信彰氏(東スポWeb)

日本プロボクシング協会(JPBA)は16日に都内で理事会を開催し、昨年末のWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチの際に起きたドーピング騒動などの責任を追及する形で、日本ボクシングコミッション(JBC)の浦谷信彰執行理事に退任を求める要請書を提出することを発表した。

オンラインで取材対応した協会の新田渉世事務局長は「ドーピング問題に端を発したJBCのガバナンスなどに問題意識を持っている。役員に関して強く責任追及しようというものをJPBAの総意として決議された」と説明。対象者を浦谷氏のみとした理由は「今回に限っては何としても要望を受け入れてもらうべく、責任を取るべきだと考えた1名のみの決議とした」。要請書は18日付で提出され、月内の回答を求めるという。

昨年大みそかの王座戦の際のドーピング検査ではJBCが適正な検体管理を怠り、王者・井岡一翔(志成、当時はAmbition)に禁止薬物の陽性反応が示され大騒動に発展。JBCに非難が殺到したが、この時に検体管理などの責任者として矢面に立たされ、両陣営に謝罪したのは永田有平理事長だった。

それでも協会が浦谷氏の責任を問題視するのは当時、永田氏は現職に就いて日が浅く「(浦谷氏は)長くJBCの責任者として采配している。全体的なガバナンスという部分が大きい。具体的な案件としてドーピング騒動を挙げた」と説明した。

すでに浦谷氏はJBCに対して進退伺を提出しているが、責任を強く追及していく構えだ。

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