ファーウェイ「天才少年」が自作したロボットアーム、「ブドウ針縫い」成功でネットユーザーに衝撃

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中国のIT大手・華為技術(ファーウェイ)の「天才少年プロジェクト」に参加している男性が、プライベートで精密なロボットアームを自作して大きな注目を集めている。米華字メディア・多維新聞が12日付で報じた。

ファーウェイが推進する「天才少年プロジェクト」メンバーである彭志輝(ポン・ジーフイ)さんはこのほど、中国の動画サイト上で4カ月かけて完成させたロボットアームを披露。遠隔操作したロボットアームで1粒のブドウを針と糸で縫うことに挑戦し、ブドウを崩すことなく狙った場所に針を通す様子に多くのネットユーザーから称賛の声が上がったほか、メディアも注目した。

反響を受け、彭さんはウェブサイト上に寄せた長文のコメントの中で「みんなが言うほどすごいものではなく、余暇を使って作ったものにすぎない。自分への誕生日プレゼントとして制作し、国慶節の連休は1日も休むことなく、何日間かは夜通しで作業した。この作品はファーウェイとは関係はなく、会社からのバックアップも受けていない。ただ、動画が注目を集めたことでボスの目にも止まった。とても喜んでくれたようで、制作費用を会社から出そうかと言ってくれた」と述べた。

彭さんは28歳で、2015年に電子科技大学生命科学技術学院を卒業、同大学情報・通信工学院の修士課程を修了したのち、中国のスマートフォンメーカーOPPO(オッポ)のAI実験室でエンジニアを務めた。20年にファーウェイの同プロジェクトメンバーとして同社に招かれ、ファーウェイ上海研究所に入所。AI向けプロセッサー「昇騰(Ascend)」やAIアルゴリズム関連の研究に携わっている。

同プロジェクトはファーウェイの任正非(レン・ジョンフェイ)CEOが「全世界から20〜30人の天才少年を招き入れる」として立ち上げたもので、最先端の研究に最高峰の報酬で従事してもらうことをコンセプトとしており、その年俸は最高で201万元(約3600万円)に上るという。

彭さんによると、幼い頃に見た「鉄腕アトム」や「ビーロボカブタック」といった日本の作品を通じて機械に興味を持つようになったものの、家庭の経済状況が厳しく、初めてパソコンを持ったのは大学に入ってからだった。これまでに各種コンテストに出場したものの生計を立てられるほどの収入にはつながらず、在学中に創業を試みるも道半ばで解散してしまうなど、うまくいかない日々が続いたというが、「努力するほど幸せになる」という言葉を信じて疑わなかったそうだ。

彭さんは以前にも、無人走行自転車を開発して動画サイト上で注目を集めたことがあり、任CEOから注目された。今年8月に開かれた同社内での座談会で任CEOが科学者や専門家、実習生らの前でこの発明に触れ、「自転車の無人運転を研究している人物がいる。われわれは自転車を生産する訳ではないが、この研究によって彼は何らかの成果を出し、何らかの巨大な商業的価値を生み出す可能性を秘めた『メス』を手に入れた」と語ったという。

彭さんは取材を受けるたびに、「自分は天才でもなければ、もはや少年でもない。あれこれ考えたり作ったりするのが好きな『ギーク』にすぎないんだ」と答えるようにしているという。(翻訳・編集/川尻)