川崎市長選が告示 現職、新人の3氏が届け出 31日投開票

 任期満了に伴う川崎市長選が17日、告示された。立候補したのは届け出順にいずれも無所属で元教員の新人・市古博一氏(73)=共産推薦、会社役員の新人・川村るみ子氏(42)、現職の福田紀彦氏(49)の3人。3選を目指す福田氏の2期8年間の市政運営に対する評価などが争点となる。投票日は衆院選と同じ31日で、即日開票される。

 届け出を済ませた各候補者は市内各地で政策を訴え、支持を呼び掛けた。

 市古氏は、川崎駅近くの商店街で「福田市政は市民の声を聞こうとしなかった。三つのチェンジを訴えたい。コロナ対策などの命を守る市政、中学卒業までの小児医療費ゼロなど暮らしを守る市政、市民の声を聞く市政への転換だ」と訴えた。共産の前国会議員や市議、県議らも参加。第一声後は選挙カーで市内を巡り、演説も行った。

 川村氏は、川崎駅東口で「経営者としてやってきたが、会社は黒字にしないとつぶれてしまう。だが政治家は赤字でもやっていける。市民の声が聞けない市長は、どうなんだろうか。市の財政を整え、必ず黒字化し、市民の皆さまに還元したい」と声を上げた。その後は、市南部から北部までを巡り、各地で公約を訴えた。

 福田氏は中原区の事務所で出陣式を行い、「やらねばならないことはたくさんある。マニフェストを多くの人に共感していただき、一緒に行動していく。次の4年間を迎えるため、ひとときも無駄にせず市民に訴えたい」と第一声。自民、公明、立憲、維新の前国会議員や市議、県議、衆院選立候補予定者らが激励に駆け付けた。

 前回に引き続き衆院選との同日選となり、投票率の行方も注目される。期日前投票は18日から市内15カ所で行われる。

 7日現在の市内の有権者数は126万940人(男63万7136人、女62万3804人)。

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