【ベトナム】EVの普及遅れる、国営研究所が初の指数化[車両]

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国営ベトナム石油ガスグループ(ペトロベトナム)傘下のベトナム石油研究所(VPI)はこのほど、電気自動車(EV)の普及に向けたベトナム政府の政策や充電設備の整備状況など複数項目を総合評価した電気自動車指数(EVI)を初めて発表した。初回となる2021年第3四半期(7~9月)のEVIは1.6(満点は5)で、EVの先進市場に比べて遅れている実態が数値で示された。

評価の対象となる項目は、政府の政策などに加えて、EVの保有コスト(価格、維持コスト、中古販売価格、登録などの税)、ラインアップの豊富さ、1人当たり国内総生産(GDP)、技術(電池の寿命、充電時間や走行可能距離)など。

第1のポイントなる政策に関して、ベトナムではEV普及に向けたロードマップ(行程表)や、技術標準がいまだに示されていないと指摘。税制では、内燃エンジンに電気モーターを組み合わせたハイブリッド車の特別消費税(SCT)が内燃エンジンモデルに課す税率の70%、EVの税率が5~15%(内燃エンジンモデルは5~150%)と優遇されている。

周辺国では、中国がすでにEV普及に向けたロードマップを作成し、同国内にEVメーカーが22社、関連ソフトウエアメーカーが9社あるほか、世界では米シボレー、フォード、テスラ、ドイツのフォルクスワーゲン、BMW、韓国・起亜自動車、日産自動車などを含む47のメーカーがしのぎを削っていると紹介した。ベトナムでは唯一の国産車メーカーであるビンファストが来年以降に本格投入を予定している。しかし、輸入EVを扱う公式ディーラーはまだなく、消費者の選択が限られていると厳しい評価を下した。

EV普及に向け最大のカギになるとみられるのは充電設備の整備状況だ。ベトナム国内ではビンファストが今年6月末までに500カ所に整備したほか、近い将来に1,000カ所に増やす計画。ペトロベトナム傘下のPVオイルも中部ダナン市に2カ所を整備済みだが、遅れは否めない。

VPIは、ベトナムでは自動車を保有している割合が1,000人当たり23台で、東南アジアの中ではタイの10%、マレーシアの5%にとどまっていると指摘し、将来的にはEV市場が成長する潜在性は大きいとしている。