神職のみで秋季大祭 日光東照宮、コロナ感染拡大防止で4季連続

秋季大祭の祭典神事

 栃木県日光市山内の世界遺産日光東照宮は17日、秋季大祭の祭典神事を行った。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、昨年同様に神職のみでコロナの収束を願った。

 恒例の流鏑馬(やぶさめ)と百物揃(ひゃくものぞろい)千人武者行列は多くの観光客らが集うため、感染防止の観点から見送った。春季例大祭を含めると、中止は4季連続となった。

 御本社内で行われた神事では稲葉久雄(いなばひさお)宮司(81)が玉串を奉納。この日は修学旅行生などの参拝客も多く、同所で約150人がともにコロナの早期収束を祈願した。東京都練馬区から訪れた公務員民辻善国(たみつじよしくに)さん(79)は「家族の健康も祈った。祭典に参加でき、良い思い出になった」と話した。

 稲葉宮司は「4季連続でこのような形での実施はこれまでになく、大変残念。来年春は何とか執行し、日光に早くにぎわいが戻ればいい」と願った。

秋季大祭の祭典神事

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