【MLB】大谷翔平、ピンチで増す球速はメジャートップ級 活躍の裏にあった“変貌”ぶり

エンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

「走者なし」の平均球速は153.3キロ、「得点圏」では155.7キロに

エンゼルス大谷翔平投手はメジャー4年目の今季、投打二刀流で全米を熱狂させた。米メディア「ザ・リンガー」は「ショウヘイの歴史的な2021年シーズンを要約する10のスタッツ」とのタイトルで特集記事を掲載。その一つに投球での“ギアチェンジ”を挙げている。

投手は回を重ね、投球数が増えていけば球速は落ちていくのが一般的。しかし大谷の場合は逆のようだ。「初回から2回」にかけてよりも「5回から7回」にかけての方がより速い球を投げており、しかも「走者なし」と「得点圏に走者を背負った」場合だと、速球の球速は後者の方が1.5マイル(約2.4キロ)速くなるという。

「走者なし」での平均球速は95.24マイル(約153.3キロ)。これが「得点圏」になると96.75マイル(約155.7キロ)に上がる。例えば9月3日(日本時間4日)の本拠地レンジャーズ戦では4回1死一、二塁の場面で100.4マイル(約161.6キロ)の速球を投じてジェイソン・マーティンを空振り三振に仕留めたが、その回までの平均球速は95.5マイル(約153.7キロ)だった。

エリック・フリーデンという研究者が作った2つの指標で大谷の特徴を定量化できるという。1つは「リザーブ・パワー」で、ランナーが1つ進塁する毎のフォーシームの球速の平均上昇を示す。走者なしで90マイル、一塁で91マイル、二塁で92マイル、三塁で93マイルを投げる場合、リザーブ・パワーは1.0になる。

「リザーブ・パワー」は今季100回以上&100マイル以上を投げた投手でトップ

大谷の「リザーブ・パワー」は0.794で、今季100イニング以上投げた100マイル以上のフォーシームを投げる投手の中でトップだった。ピッチトラッキングが始まった時点に遡っても、大谷を上回るのはジャスティン・バーランダー(7シーズン)とアンドリュー・ミラー(2008年)だけだ。

もう1つの「ステイング・パワー」は100球目以降のフォーシームの球速の平均上昇を測ったもの。数値1.0は、1球目と比べて100球目の方が平均1.0マイル速いことを意味する。大谷は2.04で、今季100イニング以上投げた投手の中ではカルロス・ロドン(ホワイトソックス)の3.42に次ぐ2位にランクされる。

「リザーブ・パワー」と「ステイング・パワー」を組み合わせた指標は「バーランダーネス」と呼ばれ、この指標で大谷を上回ったのはバーランダー自身とロドンだけ。大谷のような投手は「全ての投球を全力で投げなくても生き残り、成功することができる」と記事は伝えている。(Full-Count編集部)

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