衆院選沖縄4選挙区から11人立候補 辺野古やコロナ対策を問う

 第49回衆院選が19日公示され、沖縄県内の4選挙区に計11人が立候補を届け出た。31日の投開票に向けて、12日間の選挙戦に突入した。岸田文雄首相を支える政権党の自民と、辺野古新基地建設に反対する「オール沖縄」勢力は県内4選挙区全てに候補者を擁立しており、政権選択を巡って激しい論戦が展開される。選挙結果は、任期が残り1年を切った玉城デニー県政への評価にも直結する。 14日の衆院解散から投開票日までの期間は17日と戦後最も短く、超短期決戦となる。県内では新型コロナウイルス感染症対策や経済回復策、来年で日本復帰50年を迎える新たな沖縄振興策の在り方、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古新基地建設などを争点に、各候補ともに政策浸透を急ピッチで進める。

 立候補を届け出た各候補者は19日、選挙区内の主要交差点などで街頭演説を実施し、支持拡大を訴えた。

 立候補したのは県選挙管理委員会への届け出順に、沖縄1区は共産前職の赤嶺政賢氏(73)、自民前職の国場幸之助氏(48)、無所属前職の下地幹郎氏(60)で、三つどもえの選挙戦を展開する。3氏が同区で議席を争うのは4回目となる。

 沖縄2区は自民前職の宮崎政久氏(56)、NHK党新人の中村幸也氏(41)、社民新人で前北中城村長の新垣邦男氏(65)、維新新人で会社員の山川泰博氏(51)の4氏が届け出た。事実上、自民とオール沖縄勢で議席を争う構図となる。

 沖縄3区は立民前職の屋良朝博氏(59)と自民新人で元沖縄担当相の島尻安伊子氏(56)の一騎打ちが確定した。2氏は2019年の衆院補選でも議席を争った。

 沖縄4区も自民前職で沖縄担当相の西銘恒三郎氏(67)、立民新人で元那覇市議会議長の金城徹氏(68)の一騎打ちとなる。6回目の当選を目指す前職に、オール沖縄勢力の新人が挑む形となる。

 比例代表への名簿届け出では、公明が九州ブロックの単独3位に、新人で前県議の金城泰邦氏(52)を登載した。

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