巨人オフの大補強に異変? 球団関係者「FAより外国人、トレード中心の方向」

オフの大補強が注目される原巨人(東スポWeb)

大失速ですでに3位以下が確定している巨人。毎年行われる大補強はもはや〝風物詩〟とも言えるが、今年はどうも様子が違っているという。

10連敗中の巨人は19日のDeNA戦(横浜)で2回に広岡の2ランで先制も先発メルセデスが4回3失点。2番手・畠が6回に勝ち越し打を浴びるも、8回ウィーラーの同点犠飛で4―4で今季20度目の引き分け。CSに向けわずかに前進した。

原監督は「広岡の最初の2ランは主導権を久しぶりに握れたゲームでしたね」と振り返ると、メルセデスには「まだ、できる投手だと思いますよ。ボールも走ってないしね」と首をかしげた。

CSから下克上の可能性は残るものの、リーグV3の夢は断たれた。巻き返しへの動きは水面下で始まっているが、球団関係者は「今年はFAに対しては積極的ではないと聞いています。外国人とトレードを中心に考える方向だそうです」と声を潜める。

昨オフFAで加入した梶谷、井納がケガと不調で大事な終盤戦で戦力になれず。テームズ、スモークの両助っ人野手が途中退団となっており、計算できる新外国人に注力する方向だという。

巨人は13年に大竹(広島)、片岡(西武=現三軍野手総合コーチ)を獲得すると、昨年の梶谷、井納(ともにDeNA)まで8年連続でFA補強を敢行。19年オフはゼロも鈴木大(ロッテ=現楽天)、美馬(楽天=現ロッテ)と交渉を行っている。

FA制度開始となった1993年の落合(中日)を皮切りに、12球団最多28選手をFAで獲得。今季も投手では大瀬良、九里(ともに広島)、又吉(中日)、山崎(DeNA)ら、野手では梅野(阪神)、宮崎(DeNA)らが新たにFA市場に出てくる可能性がある。それでも「あと2年ガマンすれば、ドラフト組が主力に成長してくれるという狙いがあるそうです」と前出の球団関係者。もちろん今季の結果次第で、大転換の余地も残るが果たして…。

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