世界的ヒットの「イカゲーム」、極限の貧富分化が世界に警鐘―米華字メディア

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米華字メディアの多維新聞は19日、「世界的ヒットの『イカゲーム』、極限の貧富分化が世界に警鐘」と題する記事を掲載した。以下はその概要。

もしあなたが巨額の債務を背負い、何の希望もなく暮らしていたところ、突然456億ウォン(約44億円)が手に入るかもしれないゲームに誘われたら行かずにはいられないのではないだろうか。今、世界的ヒットとなっているNetflixの韓国ドラマ「イカゲーム」は、こうした人々と彼らが参加することを選んだサバイバルゲームを描いている。ドラマはすぐにランキング1位となり、そしてドラマの背後にある普遍的な社会問題に対する世界的な関心と議論も巻き起こした。

作品名の「イカゲーム」は韓国の1980年代の子どもの遊びから来ており、参加者は地面にイカの形を描いて互いにチームを組み、他の参加者をイカの外に追い出せば勝ちが得られる。監督の黄東赫(ファン・ドンヒョク)氏によると、「イカゲーム」は同氏が子どもの頃に遊んだ中で最も刺激的で一番好きなゲームで、これを作品名に選んだのは現在の韓国社会がますます「イカゲーム」のようになっていると考えたからだ。皆が階級と集団に分かれて激しい競争を始め、他の人を圏外に押し出して「弱肉強食」を繰り広げる。

そして同様に現実に存在するのはドラマが映し出す普遍的な社会問題である階級の固定化と貧富の格差だ。「イカゲーム」はこの社会問題を究極まで追い込んでいる。ただ、黄監督にはこうした普遍的な社会問題を介して資本主義およびテクノロジー大手による大衆生活の独占を改めて考えるという、より大きな野望があるという。

黄監督は取材を受けた際、「2008年の金融危機の際に初めてこのドラマの構想を練ったが、テクノロジー大手が資本主義の発展を新たな段階に進め、米国の大統領選でトランプ氏が勝利した後になってようやく、このドラマは多くの視聴者の共感を呼ぶと信じた」と説明した。

ドラマの中でVIP役は仮面をつけた裕福なエリートで、ゲームを観戦して結果を賭ける。ゲームをコントロールするエリートは常にその自発性と平等性を強調するが、こうした表面上の平等性の背後にはより大きな不平等が存在する。それはつまり、一部の人が好みに基づいてルールを作り、大勢がそれを受け入れてゲームに参加することを迫られるということだ。

北京大学マルクス主義学院の宋朝竜(ソン・チャオロン)氏はトランプ政権当時のインタビューで、「米国の金融資本帝国は拡張する過程で巨大な金融資本の利益集団を形成した。彼らは各方面を支配し、公権力を手中に収めた。彼らは自身の利益を損ねる方法で危機を解決することはできない。金融資本の寄生的権力を解決できなければ社会問題は解決できず、米国は長期にわたって分断状態に置かれる」と指摘した。

一方、中国の大胆な独占禁止、金融への管理監督および資本の無秩序な拡張の防止は、階層の固定化、貧富の分化という社会の罠を全力で回避するためだ。

このレベルから見ると、「イカゲーム」は資本主義の米韓に警鐘を鳴らすだけでなく、社会主義の中国にも注意を促した。なぜなら、これはどの国家、どの社会も異なるレベルで直面する問題であり、「人類の未来はどこへ向かうのか」という究極の命題に関わっているからだ。この他、人類が長い時間をかけて形成した現代文明は一夜にして弱肉強食のジャングルに戻ることができるということをドラマは人々に示している。(翻訳・編集/野谷)

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