AIが分析 宮崎氏、新垣氏、山川氏の第一声は何をアピール?<衆院選沖縄2区>

 衆院選の候補者の第一声からは、どんな特徴が浮かび上がるのか。キーワードの使用頻度や重要度などを色や大きさで可視化する「ワードクラウド」の手法を使い、主な候補者の訴えを読み解いた。分析には、ベンチャー企業の「ユーザーローカル」(東京)が無料で提供する「AIテキストマイニングツール」を活用した。

「分配率」向上訴え 宮崎政久氏
 コロナ禍から県民の生活を立て直し、「賃金」を上げていく経済対策として、岸田文雄首相も掲げる「労働分配率」の向上を繰り返して訴えた。改革を実行できるのは「政権」の「ど真ん中」にいる自民と公明だとして、県民の「命」と「暮らし」を「守り抜く」姿勢を打ち出した。11月に町長選を控える「北谷町」で出陣式を開き、立候補予定者の名前を挙げて支援も呼び掛けた。
 
照屋氏の継承誓う 新垣邦男氏
 初挑戦の国政選挙で知名度不足を意識してか、自身の名前を12回使用した。衆参両院で24年間国会議員を務めて引退した「照屋寛徳」氏にも6回言及し、後継候補であることをアピール。2区の議席を「守り抜く」と誓った。北中城村長を4期務め、「住民自治」や「市町村」などのキーワードも目立った。末端の地方行政に責任が押しつけられないよう「国政」に声を届けると強調した。
 
身を切る改革強調 山川泰博氏
 公認を得た「日本維新の会」の政策に触れながら、党名と自身の名前をアピールした。維新肝いりの、国会議員報酬をカットする「身を切る改革」の実行を強調することも忘れなかった。豊見城市出身で地盤がない中、以前暮らしたことがある浦添市「伊祖」で第一声を発した。米軍普天間飛行場や那覇軍港の移設問題など基地負担軽減に向けたプランや「貧困率」解消なども掲げる。
 
 
頻度や特異性で分析
 ビッグデータの分析ツールを提供している「ユーザーローカル」(東京)の「AIテキストマイニングツール」は、文章を読み込ませるとAI(人工知能)が使用頻度の高い単語や特徴的な文言を抽出し、大きさや色分けで図示する。色分けは赤が動詞、青が名詞、緑が形容詞。
 同社の説明によると、分析では単語の登場回数のみならず、その重要度を加味している。「ある」「思う」といった一般的に使用頻度の高い単語は重み付けを軽くし、特異性のある単語は重みを持たせて数値化し、キーワードを文字の大きさで表す。
 分析に当たって、「いただく」や「まいる」「皆さん」といった各候補者の訴える政策と直接関連しない用語の一部はあらかじめ除外して読み込ませた。
 

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