雌雄や親子で色違い すさみで「生き物の遷ろう色」展

さまざまな色に関する生物を並べた特別展(和歌山県すさみ町江住で)

 和歌山県すさみ町のエビとカニの水族館(平井厚志館長)は、芸術の秋特別展として「生き物の遷(うつ)ろう色」展を開いている。甲殻類は登場せず、鳥類や魚類、爬虫(はちゅう)類など、雌雄や親子で色が違う10種約60匹を展示している。11月26日まで。

 鳥類ではインドネシアやオーストラリアなどに生息するキンカチョウが雌雄で展示されている。体長は10センチほどの小さな鳥。体色は雌雄とも灰色で、雄は喉から胸にかけて特徴的な細かいゼブラ模様がある。

 魚類のサザナミヤッコは紀南でも見られ、幼魚から成魚になる過程で模様が大きく変わる。イランやアフガニスタンなどに生息する爬虫類のヒョウモントカゲモドキは体色の個体差が大きい。

 このほか、魚類のアカネハナゴイ、ベタ、メダカ、グローライトテトラ、インディアングラスフィッシュ、グラスブラッドフィン、軟体動物のオオマルモンダコもいる。

 辻尾奈都美飼育員(29)は「自然が育んだ芸術的な色彩をぜひ見に来て」と呼び掛けている。

展示されているキンカチョウのペア(手前が雄)

© 株式会社紀伊民報