新潟市北区での水溶性天然ガス新規開発を検討する第2回専門家会議が開催

第2回 新潟地域における水溶性天然ガス新規開発による環境影響検討会は、北区南浜公民館で開催された

新潟市北区において三菱ガス化学株式会社(東京都千代田区)が計画している、水溶性天然ガス生産施設の新規開発を受けて、新潟県は20日、地盤沈下などの環境影響について専門家から意見を聞く検討会を開催した。

今回の検討会は第2回目で、7月の第1回で提出された質疑に対する三菱ガス化学の回答や、地盤沈下を起こさずにガスを採取する技術が確立されているのか、などの点が議論された。また、同日の午前には専門家による現地視察が実施された。

新潟県内の平野部では1950年代後半、水溶性天然ガスの採取に伴う地下水の汲み上げにより地盤沈下が生じたことから、旧・西川町(現・新潟市西区と西蒲区)で1980年代、地盤沈下を起こさず合理的に水溶性天然ガスを採取する技術を確立するため「第2次企業化実験」が実施された。

三菱ガス化学によると、新規開発における坑井間距離は第2次企業化実験における最大距離3,780メートルを超えるが、東新潟地域においては操業形態や貯留層性状、シミュレーション結果などから、新規開発計画の中で設定した基地と坑井の配置であっても、第2次企業化実験で確立された技術を適応できるという。

県では今後、12月下旬から1月までの期間に第3回を、年度中に第4回開催を目指しており、引き続き地盤沈下に関しての検証などを三菱ガス化学と専門家の間で深められていく。

【関連記事】
三菱ガス化学株式会社の計画する新潟市北区での水溶性天然ガス新規開発を検討する専門家会議が開催(2021年7月15日)

© にいがた経済新聞