DeNA中井大介が引退セレモニーで号泣「今日のヒットで皆さまに少しでも恩返しできたのなら」

佐野恵太(右)から花束を受け取る中井大介(東スポWeb)

ハマスタに最後の「中井コール」が鳴り響いた。DeNA・中井大介内野手(31)が20日、古巣・巨人戦で通算14年間のプロ人生にピリオドを打った。

今月5日に戦力外通告を受け、今季限りでの引退を決断。この日の引退試合でベンチ入りすると1点を追う7回先頭で代打として元同僚の畠から右前安打を放ち、有終の美を飾った。

試合後は盛大な引退セレモニーが同球場で催された。バックスクリーン上には引退を記念する映像が流れ、DeNA・佐野や宮崎、伊藤光、田代巡回打撃コーチ、そして11年間在籍した巨人からも小林、松原、立岡、元監督の高橋由伸氏らから惜別メッセージを送られた。

マイクの前に立った中井は「14年間の現役生活では誇れるような成績を残すことはできなかったが、歴史と伝統のあるジャイアンツ、これから歴史を築き上げていくベイスターズ、この2つの素晴らしい球団でプレーできたことを通じ、出会わせていただいた素晴らしい監督、コーチの方々、偉大な先輩、刺激をもらった後輩たち、支えてくださったチームスタッフの皆さま、支えてくださったファンの皆さま、全ての出会いを通じ、野球人として人として成長させていただいたことが現役生活の最大の誇り」とラストスピーチ。「今日のヒットでファンの皆さまに少しでも恩返しができたのなら、僕の現役生活も大きな意味があったのかなと思う」とも口にし、両親と家族への感謝の言葉を述べる際には大粒の涙を流しながら思わず言葉を詰まらせるシーンもあった。

DeNA、巨人の面々がベンチで見つめる中、最後まで残ったスタンドのファンから大きな拍手が送られた。

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