米テスラ、第3四半期売上高は過去最高 新工場計画に懸念も

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[20日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラが20日に発表した第3・四半期決算は、売上高が市場予想を上回った。世界的な半導体不足が長引いているにもかかわらず、第3・四半期の納入台数が過去最高になったことが寄与した。

競合他社と比べて新型コロナウイルス禍や世界的な供給網(サプライチェーン)危機をうまく切り抜け、第3・四半期の売上高は5四半期連続で過去最高となった。中国工場の生産拡大が寄与した。

一方、ベルリンとテキサスの工場が生産を今年開始する中、長引く半導体不足が成長を維持する上で課題となっている。

カークホーン最高財務責任者(CFO)は、新工場での生産開始計画について「解決すべき未知の問題が多くある」と発言。ニッケルやアルミなど原材料価格についても触れ、「コスト構造に関しても不確実な環境にある」と述べた。

テスラは第4・四半期の生産を前四半期比で増やす方針を示した上で、「成長の大きさは総じて外部要因に左右されるだろう」とし、「半導体不足や港の渋滞、輪番停電を含むさまざまな困難は、工場のフル稼働を維持する態勢に影響を及ぼしている」と述べた。

株価は引け後の時間外取引で約0.6%安。年初来では約23%高となっている。

第3・四半期の売上高は137億6000万ドルと前年同期の87億7000万ドルから増加。リフィニティブによると、アナリスト予想は136億3000万ドルだった。

自動車部門のグロスマージン(環境クレジットを除く)はサプライチェーン(供給網)の問題によるコスト上昇圧力があるにもかかわらず、前四半期の25.8%から28.8%に上昇した。

テスラは米国で価格を引き上げており、アナリストによると、これがサプライチェーンコストの影響吸収に寄与した。

テスラにも投資するベンチャーキャピタル企業ループ・ベンチャーズのマネジングパートナー、ジーン・マンスター氏は「テスラの平均販売価格は予想を上回る高さだった」と述べた。

テスラによると、現在進めているコスト削減の取り組みが「モデル3」や「モデルY」といった低価格車の販売に伴う平均販売価格の低下を抑えているという。

テスラはバッテリーを含め、中国製部品の利用を拡大することでコストを削減している。上海工場がカリフォルニア州フリーモントの工場を生産面で上回る中、中国販売は堅調だった。

これについて、CFRAリサーチのアナリスト、ギャレット・ネルソン氏は「低コストの中国工場が全体の生産量に占める割合が高くなり、フリーモント工場の割合が低下していることを反映しているようだ」と述べた。