【新日本・G1】オカダ7年ぶりVに王手!レインメーカー復活の裏側

コブを下しG1制覇に王手をかけたオカダ(東スポWeb)

復活の裏に何があったのか。新日本プロレス「G1クライマックス」Bブロック公式戦(20日、東京・日本武道館)はオカダ・カズチカ(33)がジェフ・コブ(39)との最終決戦を制し、優勝決定戦(21日、日本武道館)進出が決定。7年ぶり3度目の優勝をかけてAブロック1位の飯伏幸太(39)と激突する。昨年1月から精彩を欠いたレインメーカーが快進撃を続ける理由に迫った。

7勝1敗のオカダは、8戦全勝のコブと最終公式戦で激突。直接対決の優劣から勝てば逆転突破が決まる状況で、怪物の圧倒的パワーに苦しめられた。それでも雪崩式ツアー・オブ・ジ・アイランドをDDTで切り返して形勢逆転に成功。ドロップキックから開脚式ツームストーンパイルドライバーを発射すると、最後はレインメーカーで激闘に終止符を打った。

G1制覇に王手をかけたオカダは「強かった。タマ(トンガ)に一本取られて嫌な空気間かなと思ったんですけど、本当に最強のジェフがいたんでね。しっかりと勢いを落とすことなく、またいけるんじゃないかと思います」と怪物退治による手応えをアピール。「別に優勝というわけもないですし、もう時間もないのでね。コンディション整えて決勝戦に臨みたいと思います」と連戦で行われる優勝決定戦に気持ちを切り替えた。

2020年1月の東京ドーム大会でIWGPヘビー級王座を失って以降、ビッグタイトルから遠ざかった。だが今大会では9月19日の初戦(大阪)で棚橋弘至を撃破すると同時に「レインメーカーが帰ってきたぞ!」と復活宣言。その言葉通りの快進撃を続けた。

新日本の菅野洋介トレーナーは「私は6年やってますけど、初めて本気のオカダ・カズチカを見た気がします」と証言する。近年は19年のG1で右ヒザを痛めた影響もあり、本来の力を発揮できていなかったというのが同トレーナーの見解だ。

だがコロナ禍の影響で試合数が減少したことも幸いし、ヒザの不安は解消。同トレーナーは「G1に向けて体を大きくした後に1回絞っていたから、体の輪郭自体も結構でかくなってるんです。これまでは何があっても余裕だよみたいな感じでしたけど、体づくりでも今年はちょっと違うというか、本気出してきたのかなと思います」と今大会におけるコンディションのよさを説明した。

また「コロナ禍でスッキリしない試合も多かったんで『俺を見とけよ』っていうのはあると思います。本人もフラストレーションはたまっていたと思う」とも代弁した。

完全復活を満天下に証明するにはG1制覇しかない。IWGPヘビー級連続防衛記録「V12」を打ち立て、圧倒的な強さを誇ったレインメーカー時代が再び到来する。

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