故・越中哲也さん 栄誉市民に 長崎市長「敬愛の的として仰がれ」

故越中哲也氏

 長崎市の田上富久市長は20日、長崎学の発展に尽くし9月25日に99歳で亡くなった同市の郷土史家、越中哲也氏に「栄誉市民」の称号を贈ると市議会各派代表者会議に報告した。
 越中氏は1974~81年、市立博物館館長を務めた。退職後も純心女子短期大(当時)教授や長崎史談会会長などを歴任。長崎くんちや精霊流しなど伝統芸能を分かりやすく解説し、市民から「越中先生」と呼ばれて親しまれた。
 市が表彰審査委員会に諮り、栄誉市民にふさわしいと推薦を受け決定した。田上市長は「これまでの功績は顕著で、市民の敬愛の的として仰がれていた」と説明。顕彰式の日程は遺族と相談して決める。
 市規則によると、栄誉市民は公共の福祉や産業、経済などの発展で功績があった人に贈与している。長崎原爆被災者協議会長などを務め2017年に贈られた故谷口稜曄(すみてる)氏に次いで、越中氏は12人目。

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