安倍元首相が無所属で苦境に立つ〝永田町のマツジュン〟を激励

無所属で立候補している松本純氏(左)の応援に駆けつけた安倍晋三元首相(東スポWeb)

自民党の安倍晋三元首相(67)が21日、衆院選(31日投開票)に神奈川1区から無所属で立候補している松本純氏(71)のJR桜木町駅前での街頭演説会に駆け付けた。

〝永田町のマツジュン〟こと松本氏は、麻生太郎副総裁の最側近で知られ、麻生内閣では官房副長官、安倍内閣では国家公安委員長や防災相を務めた。昨年の緊急事態宣言下、銀座クラブ通いが判明し、自民党を離党。衆院選では公認が降りずに無所属での選挙戦となった。無所属候補は比例復活がなく、小選挙区でしか当選がない崖っぷちに立つ。

松本氏は「コロナ禍で皆さんが我慢を強いられている最中、私自身が軽率な行動をとったことで大変なお騒がせ、ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません。30年にわたる政治活動の中で最大の失敗であります。死ぬまで、ずっとこの責を背負い続ける」と深々と謝罪した。

そこに現れたのが安倍氏だ。この日から全国応援行脚を始めた安倍氏は松本氏が〝応援第一声〟。「松本さんは本当に多くの政治家から信頼されている、まさに人間であり政治家。純ちゃんだったら間違いないと(大臣在任中は)その期待に応えてくれた」と感謝の言葉を送った。

さらに安倍氏は自身が第1次政権での失敗から再チャレンジした経験を振り返り、「多くの皆さんから(クラブ騒動で)批判を浴びる中で、純ちゃんは悩んでいた。しかし、『純ちゃんもう一回頑張ろうよ』と一緒にやってきた地元の皆様に励まされ、厳しい選挙を覚悟のうえで、もう一回政治生命をかけて、戦おうと決意してここに立っている。どうかコツコツとまじめに地味な仕事もこなし、地域、日本のために頑張ってきた松本純さんに力を与えてください」と訴えた。

同選挙区にはほかに立憲民主党の篠原豪氏(46)、維新の浅川義治氏(53)が立候補している。

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