阪神が快勝で逆転Vに望みも暗雲 近本&高橋が“途中交代”

9回、一度はマウンドに上ったものの降板する高橋(東スポWeb)

阪神は21日の中日戦(甲子園)に6―1で快勝した。同日に優勝マジック「3」のヤクルトが広島に敗れたため、残り3試合に逆転Vへののぞみをつないだ。試合後の矢野燿大監督(52)は「ヤクルトの結果はもちろん気にはなるけど、残り試合、全部勝つ。それしかできない」と可能性がある限り、抵抗を続けていくことを口にした。

一方で試合では今後に〝暗雲〟がたちこめる事態も起きた。

まずはここまで全試合出場を続け、リーグ最多の178安打を放っている選手会長・近本光司(26)が第1打席が終えた直後の2回表の守備から交代。右ハムストリングに強い張りを感じたため、試合中に西宮市内の病院に直行した。指揮官は「これ以上、悪くなることは避けたかったので代えました」とあくまで大事を取った措置であることを強調したが、22日以降の状態次第では、残り試合を重要な得点源を欠いた布陣で臨む可能性も出てきた。

さらに最後には、この日の先発・高橋遥人(26)にも異変が発生。8回まで中日を1安打無四球無失点に封じていたが、完封を期して上がった9回、投球練習で1球を投げ終えたところで急遽、降板。2番手・小川一平(24)が9回を投げ切り、試合を終わらせたが、こちらも、今後に不安を残す幕切れとなった。

前回14日の巨人戦に続き、この日も終盤まで〝無双〟の投球で今季4勝目をあげた左腕について、指揮官は異変箇所を明言せず「ちょっと無理させないでおこうかなと」と話すにとどめた。

猛虎打線に欠かせない選手会長と、安定感抜群の左腕に〝万が一〟の事態となれば、あまりに痛い戦力ダウン。大事に至らないことを祈るしかない。

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