【観察眼】中日共同世論調査 数字の背後にある真の民意に注目を

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中国外文局と日本の言論NPOが20日に共同記者会見を開き、最新の中日共同世論調査の結果を発表した。この調査は2005年から毎年実施され、今年で17回目を迎えた。今年は中日関係について様々な視点から問いかける56の設問への回答が集計された。

この結果を受けて、日本のメディア各社は「相手国に対する印象の悪化」を際立たせた記事を相次いで発信している。

発表によると、相手国に対して「良くない印象(“どちらかと言えば良くない”を含む)」を持つ回答者は、中国では前年度の52.9%から66.1%に上昇し、日本では昨年よりやや上昇して90.9%となっている。また、現在の中日関係を「良い」とする回答者は中国側が10.6%、日本側が2.6%、「悪い」と答えた人は中国側が42.6%、日本側が54.6%となっている。特に注目されたのは中国の回答者の対日印象や両国関係への意識に大きな落ち込みが見られた点で、日本のマスコミがこぞって取り上げているのもこの部分だ。

だが、数字にのみ着目し、表面的な印象のみを伝える報道の仕方では、真に重視すべき民意を見失ってしまう。

主催者側は結果とあわせて原因の分析も発表している。それによると、中国側では両国関係の発展阻害要因について「両国政府の相互信頼関係の欠如」や「(日本の)一部の政治家の不適切な言動」が理由とする人が増えているという。また、印象悪化の原因としては、感染症によって相手国への訪問などの直接交流が減ったことが挙げられ、オンラインでの交流も積極的には行われていなかったという指摘もあった。これらの分析は、いずれも今後の有益な材料だ。「悪化」にばかり目を向けるのでなく、関係改善の糸口を掴んだと捉える思考を持つべきではないか。

次に、数字の背後にある民意にも注目したい。調査結果によると、中日関係の重要性について、中国側の70.9%と日本側の66.4%が「重要(“どちらかと言えば重要”を含む)」と答えている。また、地域協力およびグローバルな課題への対応における原則についての考え方や、関心事も非常に一致していることがわかる。具体的には、「コロナ後の国際協力」「自由貿易や開かれた経済秩序」「多国間主義の重要性」「平和共存の理念」などにおいて意見の一致が見られた。

しかし、多くの日本メディアはこうした内容を報道していない。だが、これらこそが今回の調査によって汲み取られた民意であり、この民意こそが一人でも多くの両国民に共有されるべきメッセージではないだろうか。

最後に、筆者が実際に見聞きした「相手国に対する印象」を紹介したい。

先日、北京の市民テニス大会を取材した時のことだ。現地に暮らす日本人も参加した大会であった。中国人の参加者にインタビューすると、その多くがテニスの分野における日本の活躍を褒め、「中国にとって大いに参考になる」と語った。特に、「西洋の選手との体格差をテクニックでカバーし、アジア人のポテンシャルを示した」としてリスペクトを惜しまなかった。

テニスの世界では中国が日本に学ぶことが多かった一方で、卓球の世界では多くの日本人選手が中国留学を通して成績を伸ばしてきたことは、誰もが知るところだ。そして、いずれの世界においても両国の実力は肉薄するまでに高まった。

中日の人々というのはそもそも、このような生身の交流を通して、通り一遍の印象から抜け出し、切磋琢磨しながら共に進歩してきたものだ。その事実を決して忘れてはならない。

両国関係を捉える時には、表面的な数字にばかり縛られることなく、長期的に見ても変わらない両国の民意に着目し、さらなる関係発展に向けて対症療法を練っていく必要がある。何より、この共同世論調査が17年にもわたって続けられているという事実から読み取れる重要な示唆があるのではないだろうか。(提供/CRI)