技能実習生に日本語教室 川南協力隊・笹川さん企画

技能実習生向けの日本語教室開催を目指す川南町の地域おこし協力隊員・笹川晃代さん

 川南町の地域おこし協力隊に、元日本語教師の笹川晃代さん(34)=大阪市から移住=が着任した。町内約230人の技能実習生ら外国人労働者のため、日本語教室や地元住民との交流イベントを企画する。「せっかく日本に来てくれた実習生に充実した生活を送ってほしい」と願う。
 笹川さんは8月に夫婦で同町に移住するまで同市の日本語学校に勤めていた。ワーキングホリデーでオーストラリアに2年間滞在した経験もある。同国では現地の人と交流する機会が少なくてさみしさを感じ、日本で働く外国人の気持ちはよく分かるという。移住先を検討する中で自身の経験が生かせると考え、地域おこし協力隊を希望した。
 町によると今月1日時点、町内約230人の外国人労働者が食品加工業や農業を支えている。同町は人口に占める外国人の割合が1.76%(昨年末時点)と県内市町村で最高。一方、外国人が日常の困りごとを相談したり町民と交流したりする場がないという。
 課題解決につなげようと、笹川さんは11月21日午前10時から、外国人対象に町立図書館の利用方法を説明し商店街を散策するイベントを初めて開く。「きっかけや機会さえあればコミュニケーションの輪は自然と広がる。実習生らが帰国後も川南の良さを母国の人に紹介し、川南にまた住みたいと思ってくれれば一番良い」と張り切る。イベントの運営ボランティアを募っており、申し込みは県国際交流協会(電話)0985(32)8457。

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