逆転CSへ引き分けも許されない鷹 気になる守護神・森唯斗の状態

森唯斗(東スポWeb)

大逆転でのCS進出にわずかな望みを残すソフトバンク。残り3試合に全勝し、かつ3位・楽天が4連敗することが唯一の条件だ。奪ったリードを守り切ることが必須な中で、気になるのが鷹の絶対的守護神・森唯斗投手(29)の状態だ。

先月30日の西武戦で今季初黒星を喫すると、今月に入ってからも3度の救援失敗。防御率4・03という成績は、本来の姿からは想像できない数字だ。

22日の投手練習後に取材に応じた森山投手コーチは、現在の森の状態をどう見ているのか。

「心配なところではある。状態や状況を考えないといけない」とし、精彩を欠く投球が続いていることに「本人が責任感を感じて、本当ならもう少し入院して調整期間が必要だったにもかかわらず、頑張って早く出てきた感じもあったんで。そこは僕らの責任でもあると思っている」と続けた。

森は4月末に利き腕ではない左ヒジ関節の化膿性滑液包炎のため離脱。入院などを経て早期復帰を目指したが、その後再び患部が悪化して5月末に手術に踏み切った。入院、リハビリ、ファーム調整を経て9月に一軍に戻ってきたが、万全と言える復帰ではなかった。

心技体が充実してこそ安定したパフォーマンスを発

揮できるだけに、森山投手コーチは「体が心配。それにともなって、気持ちが入りすぎて腕を振るというより体を振っちゃったり、絶対に抑えるという気持ちになるところもある」と分析。責任感から「心」が前面に出すぎることで〝悪循環〟を懸念した。

「本人とも話しながらいろいろと考えないといけないが、あいつに今まで助けてもらってきた。そこを大事にしないといけない」とも語った森山投手コーチ。23日からは敵地で楽天との直接対決2連戦(楽天生命)に臨む。泣いても笑っても残り3試合。全勝には、王道の「守り勝つ野球」復活が不可欠だ。

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