「タンコギ」料理の達人、ユ・クムスクさん 平壌市のコンクールで優勝

朝鮮民族の伝統的な食文化タンコギ(犬肉料理)。日本で「土用の丑の日」にウナギ料理を食するように、朝鮮では三伏節(夏の最も暑い時期)にタンコギ料理を食する。

 この時期に平壌市タンコギ料理コンクールが開かれる、今年、総合1位を獲得したのは西城区域にある臥山タンコギ店だ。

臥山タンコギ店の料理(C)朝鮮新報

 平壌には大小のタンコギ専門店があるが、臥山タンコギ店は2019年オープンの新参者だ。

 それが有数の老舗を押しのけて1位をさらい一躍人気店に躍り出た秘訣の一端は、同店の料理長、ユ・クムスクさんの並々ならぬ献身にある。

ユ・クムスクさん(C)朝鮮新報

 2年前、新しくオープンする店を任されたとき、ユさんは何よりも「地域住民に愛される店」をめざした。

まずは自身がタンコギ料理に精通するため学び、他の料理人たちには週1度の技術講習を施した。お客の意見を調理法に取り入れ、改良に改良を重ねたという。

 今夏は平壌も猛暑日が続いたため、タンコギも需要が増えた。

臥山タンコギ店の料理(C)朝鮮新報

同店ではタンコギのスープごはんをはじめ、背肉、カルビ、内臓などの多様な部位を使用したオリジナル料理を提供。開店以来の大盛況を博した。

 ユさんは「昼から夜まで営業時間内にお客さんが何回転したかわからない。デリバリーも行ったため、毎日仕事が終わるとぐったりだった。だけどタンコギを美味しそうに食べるお客さんを見たら、料理人としての喜びを感じます」と破顔一笑した。

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