【J1川崎】大島が戦列復帰 男児誕生が心の支えに「感情落ち着かせてくれる」

清水戦に向けて調整する川崎・大島(中央)=麻生グラウンド

 リーグ連覇が目前に迫るJ1川崎に頼れる司令塔が戻ってきた。7月に右脚を負傷した元日本代表MF大島僚太(28)が今週のトレーニングで全体合流。「みんなの背中を押したいし、僕自身も引っ張るプレーをしたい」と24日の清水戦(午後5時・等々力)で実戦復帰する可能性が出てきた。

 報道陣に公開された20日の練習では、狭いコートでの紅白戦を含めて全メニューを消化。本職の攻撃的MFに加えて、中盤の底で攻守のバランスを整えるアンカーでもプレーし、周囲との呼吸を入念に確認した。

 現在のコンディションについては、「リハビリもそれなりにやれたし大丈夫。行けと言われればプレーできる」とメンバー入りへの支障はなさそうで、鬼木監督は「あとは実戦をどれだけ積んでいけるかという段階」と説明した。

 今季は度重なるけがに苦しみ、リーグ戦の出場は1試合にとどまっている。開幕直前の2月下旬に右ふくらはぎを痛め、復帰直後だった7月の天皇杯・千葉戦で右内転筋を痛めて再び離脱。苦しいリハビリは新たな心の支えによって乗り越えてきた。

 8月上旬には待望の第1子の男児が誕生し、「笑うことが増えたかもしれない」と心境の変化を感じる。「自分のうまくいっていない感情を落ち着かせてくれる部分もあった。大変なリハビリだったけれどすごい助けられている」と語った。

 残り6試合で、2位・横浜Mとは勝ち点9差。最短で11月3日のホーム浦和戦で2年連続4度目のリーグ制覇が決まる。勝負のラストスパートへ、「一番はチームが勝つこと。ピッチに立てばゴールに関わったり、元気にプレーしているところを届けられれば」と意気込んだ。

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