【角田裕毅F1第17戦密着】自宅に設置したシミュレーターを活用。初走行のCOTAで「いいアプローチを見つけられた」

 2021年F1第15戦ロシアGP後、角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)のイタリアの自宅にシミュレーターが設置された。

「シミュレーター購入は、イギリスに住んでいたときから計画していたのですが、5月にイタリアへ引っ越すことになり、配送してもらう手続きなどに時間がかかって、秋になってしまいました」

 自宅にシミュレーターを設置したものの、角田はレッドブルのシミュレーターがあるミルトンキーンズのファクトリーにもこれまでと変わらずに通って、シミュレーターに乗っている。

「そもそも、自宅にあるシミュレーターはミルトンキーンズにある本格的なシミュレーターほど走行を忠実に反映したものではないので、いまでも定期的にミルトンキーンズへ行って、シミュレーターに乗っています」

2021年F1第17戦アメリカGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

 とはいえ、ミルトンキーンズへ行くのはグランプリとグランプリの間に1、2日程度。本格的ではないものの、ルーキーイヤーの今年、毎日のように乗ることができる自宅のシミュレーターの存在は、角田にとって非常に心強い。特にこれからは角田がレースをしたことがないサーキットが続くので、シミュレーターでの予習は貴重な時間となる。

 渡米する前には角田は自宅のシミュレーターでの時間を有効に使ってコースを習熟し、初めてのアメリカGPに備えていた。

 その準備が功を奏したのか、順調な滑り出しを見せた。

「オースティンでの初日はすごく楽しい走行ができました。僕にとっては初めてのコースですが、かなり早くいいアプローチを見つけられた気がします」

 そう語った角田は初日16番手という順位以上に、サーキット・オブ・ジ・アメリカズでの初走行を満喫していたようだった。もちろん、使用していたシャシーは変更した前戦トルコGPに続いて、4号車だ。

2021年F1第17戦アメリカGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第17戦アメリカGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

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