紀平薬剤管理官「フォーミュラリは重要」「“進めること”と“報酬で評価すること”を同列で話すと錯綜」

【2021.10.23配信】厚生労働省保険局医療課薬剤管理官の紀平哲也氏は、フォーミュラリに関してコメントし「フォーミュラリを進めていくことは一定重要」との考えを示した。その上で、「進めていくべきことと報酬で評価することを同列で議論すると錯綜するのでは」との見方も示した。日本フォーミュラリ学会が10月21日にオンラインで開いた設立シンポジウムで講演したもの。

紀平氏はフォーミュラリに関して、「進めていくべきことと報酬で評価すべきことを同列で議論すると錯綜するのでは」との見方を示した。
診療報酬で評価すべきではないという意見が出たことについては、「評価すべきではないということとフォーミュラリを作成することがよくないこととは同義ではないと思っている」(紀平氏)。

「厚労省としてもフォーミュラリを進めていくことは一定重要なことと思っている」との考えを示した。「どう進めるかについては言葉が先行すると中身が入らないこともあるので、関係者が理解してあるべき方向に進めることが重要。進め方については皆さんの意見をお聞きしながら進めるものと思っている」とした。

一方、フォーミュラリのあり方については、「有効性・安全性を確保した上でどうするかが重要。マクロとしての有効性・安全性と、個別の患者さんに当てはめると必ずしもそうではないということもあるので、使い方も重要だ。(市販後の)状況変化も適正に実態に合わせていくことも必要だと思っている」との考えを示した。

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