衆議院の解散にともない、10月31日に衆議院議員総選挙(以下、衆院選)が実施されます。
この選挙での投票は、前回の衆院選で当選した衆議院議員を評価することにもつながります。
選挙ドットコムでは、読者のみなさまが投票先を決める参考資料を提供するため、各政党が2017年の衆院選で掲げていた公約・マニフェストを資料等をもとにまとめました。
今回ご紹介する政党は社民党です。
前回の衆院選で、社民党はどのような公約・マニフェストを掲げていたのでしょうか?
「憲法を活かす政治」
マニフェスト集によると、2017年の衆院選で社民党は「憲法を活かす政治」というキャッチフレーズを掲げていたようです。
そんなキャッチフレーズの社民党は、どのような政策に重点を置いていたのでしょうか?
社民党の衆院選2017重点政策ベスト3
早稲田大学マニフェスト研究所の『2017衆院選政党公約 政策比較』によると、
- ボトムアップの経済政策
- 尊厳ある働き方
- 憲法を活かした社会保障
が社民党の重点政策でした。
引用:http://www.maniken.jp/pdf/2017sosenkyo-seisaku-hikaku.pdf
2017年の公約・マニフェストをチェック!
2017年の衆院選で社民党が掲げた重点政策に対して、マニフェスト集にはどのようなことが書かれてあったのでしょうか。
ひとつずつチェックしてみましょう。
ボトムアップの経済政策
「家計を温めボトムアップの経済政策でくらしの再建」
マニフェスト集でも、ボトムアップの経済政策に関する記載がありました。
「憲法13条の幸福追求権、25条の生存権などを活かし、くらしを建て直したい」という思いがあったようです。
また、マニフェスト集の中では特に、
- トリクルダウンからボトムアップ(トリクルダウンとは、大企業や富裕層を支援する政策を行うことで、低所得層へも徐々に富が滴り落ちるとする理論)
- 消費税10%NO
- 不公平税制是正で財源捻出
を掲げていました。
尊厳ある働き方
「雇用の安定と人間らしい尊厳ある働き方」
尊厳ある働き方についても、マニフェスト集に記載がありました。
マニフェスト集の中で、社民党は「『世界で一番企業が活躍しやすい国』づくりのための『働き方改革』ではなく、人間らしい尊厳のある働き方とワークライフバランスの実現、雇用のセーフティネットの強化に取り組む」と言及。
また、マニフェスト集の中では特に、
- 「残業代ゼロ」制度創設
- 過労死につながりかねない不十分な上限規制への反対
- 「賃上げ目標」の設定(最低賃金時給1000円以上の実現、1500円以上を目指す)
を掲げていました。
憲法を活かした社会保障
「憲法25条を活かす」
憲法を活かした社会保障についても、マニフェスト集に記載がありました。
「憲法25条の生存権を具体化する方向で、持続可能な安心の社会保障制度をめざしたい」という思いがあったようです。
マニフェスト集の中で社民党は、「憲法を変えるのではなく、憲法の理念や条文を活かして、この社会をもっと生きやすく暮らしやすい社会へと改革していく」と訴えていました。
社民党の衆院選2017の公約・マニフェストまとめ
今回は、衆院選2017における社民党のキャッチフレーズや重点政策、マニフェストの内容についてご紹介しました。
【キャッチフレーズ】
憲法を活かす政治
【重点政策】
ボトムアップの経済政策
尊厳ある働き方
憲法を活かした社会保障
また、重点政策の内容に関してはマニフェストにも記載がありました。
このような公約・マニフェストを掲げた社民党は、前回の衆院選で2議席を獲得。
衆院選2021で社民党はどこまで議席を伸ばせるのでしょうか。注目していきたいですね。
※本記事の執筆にあたり、社民党・党本部より特別に資料をご提供いただきました。社民党・党本部のみなさまへ改めて御礼申し上げます。
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(執筆協力:濵崎侃)