【衆院選2021】公示後初の週末、神奈川に首相経験者続々 「継続」「交代」訴え

自公政権の継続を訴える麻生太郎元首相=23日午後、JR橋本駅前

 衆院選(31日投開票)が公示されて初の週末を迎えた23日、与野党の元首相3人が神奈川県内で遊説を繰り広げた。

 自民党副総裁の麻生太郎氏は、相模原市緑区のJR橋本駅前で同党前職の応援演説に立ち、自公連立政権継続の必要性を訴えた。

 麻生氏は自民党が政権を奪還した2012年12月の衆院選を振り返り、「あのとき8300円だった株価が今は2万8800円。2万円以上値上がりした。景気、先行きが良くなると株を買う。これは経済にとっても大きい」と強調。

 また、橋本駅にリニア中央新幹線の新駅設置が予定されていることにも触れ「駅周辺は間違いなく大きく変わる。神奈川で一番変わる可能性を秘めていると思う。実現できる力を持つのが与党だ」と語った。麻生氏はその後、川崎、横浜市内を回った。

 立憲民主党最高顧問の野田佳彦氏は相模原市南区の小田急線相模大野駅前で同党新人の応援演説に立ち、「引き続きコロナ対策は重要だが、新しい厚生労働大臣が何をやろうとしているのか知らない。これで『未来選択選挙』と言うが、何も判断材料がないのに突然解散というのは理不尽だ」と新政権を批判した。

 岸田首相とは1993年の当選同期で、当時はリクルート事件の余波で政治改革が大テーマだったと説明。「政治とカネの問題を改めるのが岸田さんの役割だったはずなのに、自民党幹事長は6年前に大臣室で建設業者からお金を受け取った人だ。よどんだ空気を入れ替えるには真の政権交代しかない」と支持を呼び掛けた。

 自民党の菅義偉前首相は、藤沢市、横浜市青葉区などで街頭演説に立った。

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