大敗でBクラス確定のソフトバンク・工藤監督「ケガ人のバックアップできる選手つくれなかった」

ソフトバンク・工藤監督(東スポWeb)

王者ソフトバンクがシーズン141試合目で〝終戦〟を迎えた。引き分けすら許されない条件の中で、23日の楽天戦(楽天生命)に1―8の完敗。ライバルとの直接対決であっさりと引導を渡された。

5年連続日本一の道が完全に絶たれる4位フィニッシュが決まった。工藤政権下では初、2013年以来8年ぶりとなるBクラス。「常勝の象徴」である王球団会長も仙台まで駆けつけた試合だったが、チームは序盤から相手に勢いの差を見せつけられた。

勝つしかない試合で先発・東浜が期待に応えられなかった。3回、連続四球も絡んで二死満塁のピンチを招くと、三塁手・リチャードの失策で先制点を献上。味方のミスを最小限に止めたかったが、直後に山崎にも2点適時打を浴びた。右腕は3回にも連続長打を許して失点。結局3回持たず4失点(自責点1)でKOされた。

4回までに5点のビハインドを背負う苦しい展開で、打線は6回にデスパイネが10号ソロを放ち一矢報いるのが精いっぱい。攻撃の核となる柳田、栗原、中村晃が揃って無安打に封じられ、この日もつながりを欠いた。

試合後、工藤監督は最後までエンジンのかからなかったシーズンを「監督である僕の力不足。十分に選手の力を発揮させてやれなかった。ケガ人が出れば計算外となるが、そこでしっかりとバックアップできる選手をつくれなかった。しっかり指示を出していればできたこともあった」と振り返った。

球団からの続投要請を断り、辞意を固めている。指揮を執った7年間でリーグ優勝3回、日本一5回の名将は、悔しさを残して長期政権に幕を閉じる。

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