【アニソン四半世紀】完成度の高いアイドルポップス

ChamJam「Clover wish」

【ChamJam「Clover wish」】

近年、アイドルを主人公としたアニメが数多く作られており、2020年に放送された「推しが武道館いってくれたら死ぬ」もその1つ。ただしこのアニメがユニークだったのは、描かれるアイドルが岡山県のローカル地下アイドルグループという、けっこうマイナーな設定だったことだ。

今回ピックアップした曲は、同アニメのオープニングテーマ「Clover wish」。歌っているのはもちろん作中に登場する“Chamjam”。声優・立花日菜が演じる主役の1人・市井舞菜をはじめとした7人組の地下アイドルグループだ。

とにかくこの曲、アイドルポップスが好きな人なら悶絶しそうなほど完成度が高い。かわいらしく、爽やかで、ちょっとオシャレでウキウキするようなキャッチーなメロディー。女性アイドルグループの曲に求められる要素が全て(しかも高レベルで)詰め込まれているのである。

作詞・作曲を手掛けたのは他のアニメにも多くの曲を提供している渡辺翔。Clarisが歌った「コネクト」「ルミナス」「カラフル」といった一連の「マド・マギ」関連曲をはじめ、Trysail「whiz」、三森すずこ「ユニバーページ」など、まあ見事なくらいにキャッチーな曲を連発している“ポップス職人”だ。アニメを見ていてオープニングやエンディングの曲を聴いたとき、「あ、この曲、ポップで良いなあ」と思ってクレジットを見るとかなりの確率で渡辺翔の曲だったりする。

できればChamJamの歌をリアルなライブで聴いてみたい。もちろん日本武道館で。

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