ドジャースのチームメイトたちが語る41歳・プーホルスの存在感

今年5月にエンゼルスを解雇されたように、現在のアルバート・プーホルス(ドジャース)にはMVPを3度受賞したカージナルス時代のような輝きはない。しかし、自分の経験や知恵を年下のチームメイトたちに伝え、球史に残る名打者らしい存在感を発揮し続けている。リーグ優勝決定シリーズ第5戦の試合後、記者会見に出席したAJ・ポロックが左隣に座っていたプーホルスの一言一言を熱心に聞いていたシーンはその象徴と言えるだろう。41歳のプーホルスは、昨季王者のドジャースにとって不可欠な戦力となっているのだ。

プーホルスは「長いあいだ球界でプレーをしていてもポストシーズンに出場するチャンスを得られない選手もいる。私は幸運にもポストシーズンで多くの試合に出場し、ワールドシリーズ制覇を成し遂げることもできた。すべての選手がそのためにプレーしているのだから(ポストシーズンでプレーするのは)楽しいよ」と語る。ドジャースの一員としてポストシーズンでプレーすることについては「この状況にいられるのはとても特別なことだ。プレーしているときは楽しいし、ベンチにいるときもできる限りチームメイトを助けて楽しんでいるよ」と喜びを感じている。

そんなプーホルスの献身的な姿勢はチームに好影響を与えており、ジャスティン・ターナーは「彼はチームに加わった初日からチーム全体に大きな影響を与えていた。すべてがみんなのお手本なんだ」とその影響力の大きさについて語る。プーホルスはドジャースに加入してあっという間にチームリーダーとしての地位を確立。ホームランを打った打者をハグで迎えるセレブレーションは今や恒例行事となった。

クリス・テイラーは「彼は本当に素晴らしいリーダーだ。みんなが彼に大きな信頼を寄せている。真のプロだよ」とプーホルスの素晴らしさを熱弁。もはや不動のレギュラーではなく、プラトーン要員としての起用がメインとなっているプーホルスだが、過去の栄光にすがることなく、献身的なプレーを続けている。それがチームメイトからの信頼を得る最大の要因となっていることは間違いないだろう。

プーホルスは「試合に出られることを当たり前だと思ったことはない。常にキャリア最後の試合だと思って打席に入っている。これは2001年にカージナルスで初めて試合に出たときから変わらないよ」と自身の心構えを語る。2006年と2011年にカージナルスでワールドシリーズ制覇を経験したプーホルス。10年ぶり4度目となるワールドシリーズの舞台に立つことはできるだろうか。

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