被爆3世らの家族写真展 長崎できょうまで 「命のつながり」1枚に

被爆者や被爆2、3世らの家族写真展を開いた堂畝さん=長崎市、浜せんビル「樂ギャラリー」

 広島と長崎の被爆者や、その子、孫らの家族写真を撮り続けている広島市の写真家、堂畝(どううね)紘子さん(39)の写真展「生きて、繋いで 被爆三世の家族写真」が23日、長崎市浜町の浜せんビル「樂ギャラリー」で始まった。3世代の集合写真や被爆体験を語り伝える様子などが収められており、堂畝さんは「1枚の写真の中で、命がつながっていることを感じてもらえれば」と話す。24日午後5時まで。
 広島市出身の堂畝さんは被爆70年の2015年1月から、被爆3世を中心に2世や被爆者を交えた計90組の家族を撮影してきた。
 家族で被爆の記憶を「継承」する大切さを感じる一方、「家族だからこそ体験を話したくない、聞きたくないという人もいる」。撮り続ける中で、戦争を生き抜いた人が子や孫と1枚の写真に納まることや、話したくない理由を下の世代が考えることも継承の一つだと考えるようになった。
 写真展は広島と長崎を中心に、全国各地で開き37回目。今回は11組の家族写真約30枚を展示し、説明板で家族や本人が記した被爆体験も紹介している。
 堂畝さんは被爆3世らの家族写真を無料で撮っており、撮影に協力してくれる人を探している。問い合わせは「被爆三世 これからの私たちはproject」のウェブサイトから。

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