空自KC-46A、10月29日に美保基地へ初配備 1年半は試験実施

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空自向けKC-46A

航空自衛隊が導入を予定していたKC-46A空中給油・輸送機が2021年10月29日(金)、美保基地に到着します。防衛省が発表しました。美保基地への飛来時間は未定ですが、到着日に展示飛行を実施し、その際に中国四国防衛局が騒音測定を実施します。KC-46Aは配備後、機体の確認や運用上必要な試験をおよそ1年6カ月ほどかけて実施する見込みで、その後に実運用に向かうと見込まれています。

KC-46は、民間機のボーイング767型をベースとして改良された多目的に対応する空中給油・輸送機です。空中給油機能を装備する前の機体組み立てはボーイング767-2C型として製造されています。767-2Cは767-200の長距離貨物機(LRF)をベースに、主翼や主脚などは767-300ERの部品を採用し、グラスコックピット化されています。この製造にあたり、ボーイングの日本でのパートナー企業が機体構造の16%を担当しています。

空自はKC-46Aを2020年度に1機、2021年度に1機を配備する予定でした。しかし、KC-46Aの開発遅れが影響し、初号機は2021年2月8日(月)に初飛行しました。その際の見込みでは、アメリカでの安全確認などを経て、2021年5月から6月ごろに納入予定でしたが、一連の確認作業も遅れ、今回の配備となりました。

KC-46Aは、開発時の遅れだけでなく、空中給油任務に当たる際の問題点が指摘されています。大きな問題としては、空中給油ブームでA-10サンダーボルトに対応する作動が未確認なこと、空中給油用カメラが太陽との位置関係で不鮮明になり、ブームが受油機に接触する可能性があるなどが指摘されています。

問題点はあるものの、7月にはセンターライン・ドローグ・システム(CDS)について暫定的な能力獲得(ICR)宣言を獲得。8月にはB-52ストラトフォートレス、C-17グローブマスターIII、さらに受油機のKC-46へブームを使用して燃料を補給する2番目のICR承認、10月にはF-15イーグルとF-16ファイティング・ファルコンの2機種、全ての派生系に対応する燃料補給をICR承認を獲得しました。こうした対応により、空自保有機への影響は少なく、アメリカ空軍とボーイングによる今後の改良も空自機に反映されると見られます。

なお、初号機に続き、2機目「14-3612」も初飛行に向けてボーイング工場で初飛行に向けて準備が進められています。