【衆院選】投票すれば特典アリの「選挙割」 秦野で飲食店など実施へ 飲食代割引やトッピング無料

「選挙割」のポスターを掲示している秦野市内の飲食店=同市菩提

 秦野市内の事業者有志が、31日投開票の衆院選で当日や期日前に投票した有権者を対象に、市内店舗で割引などのサービスが受けられる「選挙割」を実施する。企画した同市菩提でラーメン店を営む小野瀬幸弘さん(50)は「『お得』を入り口に投票へ行くことで、政治や社会を身近なものとして考えるようになれば」と願う。

 小野瀬さんは、幅広い世代に選挙に関心をもってもらおうと2015年8月の同市議選から各選挙の度に実施してきた。今回は長引く新型コロナウイルス禍で落ち込んだ地域経済の活性化も目指し、飲食店や美容室、カラオケ店などに呼び掛け、22店舗が参加している。

 投票後に受け取る「投票済証明書」を参加店舗で提示すると、飲食代金の割引やトッピング無料、プレゼントなど、各店舗が考えたサービスが受けられる。期間は投票日の31日から11月10日までで、期間中なら何度もサービスを受けられる店舗も。証明書は期日前投票でも受け取れる。

 市内の投票率は低調が続く。前回の17年衆院選は52.43%だったが、18年の市長選は40.56%、19年の市議選は41.31%。小野瀬さんは「来年1月には市民の暮らしに直結する市長選がある。若者や子育て世代など広く社会や政治に興味をもって投票に行ってほしい。少しでも投票率が上がるといい」と話す。

 対象店舗は「味乃大久保」のフェイスブックで確認できる。(最上 翔)

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