格闘技イベント「RIZIN.31」(24日、神奈川・ぴあアリーナMM)で、RIZINフェザー級王者の斎藤裕(34)が牛久絢太郎にまさかの敗北を喫し、初防衛に失敗した。
1ラウンド(R)は両者、出方をうかがうような静かな立ち上がり。斎藤は距離を取りながら打撃を放ち、強烈なボディーをヒットさせる場面もあった。終盤、スリップをきっかけにグラウンドの攻防になったがガードの中から重いパウンドを振り下ろす。
2Rは開始45秒ほどでローブローを受けるアクシデントもあったが、斎藤は動じない。冷静に回復を待つと再開後はステップを刻みながら相手の攻撃をかわしつつ的確にパンチをボディー中心にヒットさせた。
だが、悪夢はR終盤に訪れる。牛久の左の飛びヒザ蹴りを眉間にもろに受けて大出血。このままレフェリーが試合を止め、2RTKO負けとなった。
試合後、何かを叫ぶ斎藤だがもちろん判定は覆らない。
一方、見事なアップセットを起こし新王者となった牛久は「この試合を組んでいただき、RIZIN関係者の皆さまありがとうございます。何より、斎藤チャンピオンありがとうございます。自分が思い切ってやりたいと挑戦して、周りからも『無理だよ』とかいう声が多かったけど、自分を信じてやり続ければいいことがあるって思いました」と感慨深げ。さらに「同じ感じで悩んでいる人がいたら、自分を信じればどんな下馬評も覆すことができるんで何かの役に立てたらと思います」とメッセージを送った。