宮城病院が「集束超音波治療」の実績で世界一に 原因不明の震え改善

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MRIに取り付けた先端治療機器を示す仁村脳神経外科部長

 原因不明の手などの震え「本態性振戦」に対する先端治療「集束超音波治療」の実施例が国立病院機構宮城病院(宮城県山元町)で1~6月、39件に上り、同治療の機器を提供するメーカー「インサイテック社」(イスラエル)のまとめで世界最多を記録した。

 同社によると、今年上半期の1位は宮城病院39件、2位は延世大病院(韓国)38件、3位は熊谷総合病院(埼玉県)とマドリード病院(スペイン)の32件。10位以内に日本から4病院が入った。アジア、欧州、南米などが集計対象で、医療体制の異なる米国の数百例は含まれていない。
 宮城病院は同治療を昨年7月、東北で初めて導入。同8月から月6回超のペースで今年10月12日までに87件の治療を行った。患者は宮城県を中心に東北6県などの30~80代の男女。
 集束超音波治療では、患者は約1000個の素子が埋め込まれたヘルメットを装着。医師が磁気共鳴画像装置(MRI)を使って脳の視床にある治療部位を0.5ミリ単位で特定。超音波を集束させて熱で固め、症状を改善させる。
 従来の頭部を切る手術に比べ、出血や感染症のリスクが大幅に抑えられ、患者の負担が軽減される。保険適用されている。
 宮城病院の仁村太郎脳神経外科部長は「原因不明の震えに悩み、困っている患者がたくさんいることを実感している。世界一はうれしく、宮城病院の看板治療にしたい」と語る。