今季もワールドシリーズ連覇は達成されず 3連覇ヤンキースが最後

ナ・リーグのリーグ優勝決定シリーズで昨季王者のドジャースがブレーブスに2勝4敗で敗れ、メジャーリーグでは今季もワールドシリーズ連覇が達成されなかった。21世紀に入ってからワールドシリーズ連覇は1度も達成されておらず、1998~2000年に3連覇したヤンキースが最後。21年連続の「連覇なし」はメジャーリーグにおける史上最長記録であるだけでなく、米国の4大プロスポーツ(MLB・NBA・NFL・NHL)のなかでも最長記録となっている。

ワールドシリーズ連覇は過去に14度達成されている。1907~08年のカブス、1910~11年のアスレチックス、1915~16年のレッドソックス、1921~22年のジャイアンツ、1927~28年のヤンキース、1929~30年のアスレチックス、1936~39年のヤンキース(4連覇)、1949~53年のヤンキース(5連覇)、1961~62年のヤンキース、1972~74年のアスレチックス(3連覇)、1975~76年のレッズ、1977~78年のヤンキース、1992~93年のブルージェイズ、1998~2000年のヤンキース(3連覇)というラインナップだが、20世紀は1940年代と1980年代を除けば、すべての年代で連覇が達成されている。

他の3大プロスポーツの直近の連覇チームは、NBAが2017~18年のゴールデンステート・ウォリアーズ、NFLが2004~2005年のニューイングランド・ペイトリオッツ、NHLが2020~2021年のタンパベイ・ライトニング。いずれも21世紀に入ってから連覇チームが誕生している。

21年連続で連覇チームが現れないのは異例の状況だが、これはある意味でメジャーリーグの戦力均衡システムが上手く機能していることの証と言えるかもしれない。実際、2001年以降の21シーズンで全30球団の7割にあたる21球団が少なくとも1回以上のリーグ優勝を経験している。この群雄割拠とも言える状況のなか、次にワールドシリーズ連覇を達成するチームが現れるのはいつになるのだろうか。

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