里親制度とは?大きく種類は四つ 養育費は公費から支給

 里親制度は、児童福祉法に基づき、さまざまな事情で家族と離れて暮らす子どもを里親家庭に迎え入れ、養育する制度。子どもの養育に必要となる手当や生活費などが国などから支給される。

 里親は大きく四つの種類に分かれる。(1)家族と暮らせない子どもを一定期間養育する「養育里親」(2)養子縁組を前提に、縁組が成立するまでの間里親として共に生活する「養子縁組里親」(3)虐待を受けた子どもや障がいのある子どもなど、専門的な援助を必要とする子どもを養育する「専門里親」(4)両親が死亡するなどして育てられなくなった子どもを親族が迎え入れ育てる「親族里親」。このほか、週末や休暇など短期間子どもを迎える「季節・週末里親」など、多様な迎え入れ方がある。

 登録の流れは、里親支援機関に相談し説明を受け、研修で里親制度や子どもの権利擁護を学び、乳児院などで実習を行う。県の審査を経て里親登録となる。子どもの紹介を受け面会し、外出や数日間の宿泊などで交流。委託を受け、子どもとの生活が始まる。

 県によると、2019年度の県内の里親登録数は275世帯で、年々増加傾向にある。県内の乳児院や児童養護施設などで暮らす子ども計512人のうち、20年度に里親へ委託されたのは34.4%の176人で、委託率は全国6番目だった。

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