長谷川滋利さんが語ったオリ山本由伸の凄さ ファンに明かしたマル秘エピソードとは

オリックスやMLBで活躍した長谷川滋利さん(右)と、袴田彩会さん【写真:(C)PLM】

長谷川さんは「鷹vsオリ」をファンとオンライン観戦、英語でも交流した

スペシャルゲストとコミュニケーションを楽しみながらソフトバンク対オリックスの試合をオンライン観戦するイベント「パーソル パ・リーグTV Meetings 2021 第4弾」が10月9日に開催された。今回は「長谷川滋利さんと観戦するSaturday Night Baseball in English!」と題し、オリックスやMLBで活躍した長谷川滋利さんと、MCに野球番組などで活躍中の袴田彩会さんを迎えて「野球」と「英語」をテーマにオンラインでファンと交流した。

イベントは2部構成で行われ、試合前に行われた第1部ではシスコシステムズ合同会社のWeb会議システム「Webex」を活用。両チームについてのトークや、ライブ投票システム「Slido(スライド)」を使った投票企画など、英語を交えてのコミュニケーションを楽しんだ。

同日時点でパ・リーグ首位のオリックスについて、長谷川さんは「勢いがある~Young players are doing good(若手選手が躍動)~」と称賛。「去年まで2軍で活躍していた若手選手を、2軍監督だった中嶋(聡)監督が引き連れて上がってきた。紅林(弘太郎)選手や宮城(大弥)選手が大活躍している」と評価した。

ソフトバンクについては「ちょっとあきらめ気味かも?~It’s about time to (switch) to young players(そろそろ若手に切り替えるタイミング)~」と分析。「今までずっと勝ってきたので、時にはこうやって噛み合わない時もあるのかなというイメージ。個々の選手は力があるけど、それでも勝てない時はある。優勝は厳しいけれど、戦力層は厚いので、そろそろ若い選手にシフトするべきかなと感じています」と語った。

「パーソル パ・リーグTV Meetings 2021 第4弾」の様子【写真:(C)PLM】

山本由伸は「自信だらけのピッチングになりましたね」

ファンからの生質問コーナーでは、英語を勉強中という男性から流暢な英語で質問され、長谷川さんも英語で返答する場面も。「英語で話す時に言葉がすぐに出てこない」という悩みに「日本語を英語に直してとか、英語を日本語に直してとかだと、どんどん会話が過ぎていく。だから当時は英語を話す相手に対してゆっくり話してもらうようにしていた。

『Could you speak slowly?(ゆっくり話していただけますか?)』とか、聞き直しの英語をよく使っていた。ゆっくり話してもらえると、英語を日本語に直してセンテンスを作ることができるので。複数人で会話する場合だと、ネイティブ同士で話すスピードが速くなるので1対1で話すようにしていました。あとは『Nice play』とか簡単な言葉を言うだけでも頭の中で考えるようになる。ボキャブラリーはそんなに多くなくていいので、知っている単語をずっと使い続ける。南米の選手はそんな感じ。繰り返すことで自信になる」とアドバイスを送った。

チャット機能では「Why is Yoshinobu so good? Can I ask your opinion, Mr. Hasegawa?(なぜ山本由伸投手はこんなにいいの? 長谷川さんの意見を聞かせてください)」との質問が寄せられた。長谷川さんは「由伸選手は間違いなく(MLBで)活躍できると思うけど、もう少しオリックスで投げて欲しい(笑)。オリンピックでもエースでしたし、球界を代表するエースになった。スプリットもフォークもすべてがいいけれど、一番良くなったのはコントロール。少し私がアドバイスしているとするならば、自信を持てるようになったところ。マウンドで自信を持てないと言っていたけれど、今は自信だらけのピッチングになりましたね」と、この日の登板で17勝目を挙げた右腕とのエピソードを語った。

オリSAとしてGMや監督に「気付いたことを話したりしています」

第2部では「パーソル パ・リーグTV」のグループ観戦機能を使用したスペシャルクラスルームを開催。試合のライブ配信を見ながら、長谷川さんによる本格的な野球解説と英語を用いたトークで参加者と盛り上がった。

ファンからのライブ質問で「オリックスのシニアアドバイザー(SA)の具体的な仕事内容を教えて欲しい」とリクエストされ、長谷川さんは「私もよくわかりません。いいおじさん的仕事(笑)」とジョークを飛ばしながら「球団へのアドバイスがメイン。福良(淳一)GMや、中嶋(聡)監督とは現役で一緒にプレーしているので。どっちがいい悪いとかではなく、アメリカと日本の野球の違うところとかで気付いたことを話したりしています。例えばローテーションで、日本は中6日だけど、アメリカは中4日なので、どっちがいいではなく、こういう方法もあると。山本由伸投手を80球くらいで交代させて中4日で投げさせるとか、そういう方法もあるという話もしますね」と業務について語ってくれた。

試合はスティーブン・モヤ外野手が2本の「Good bye Baseball(ホームラン)」を放ち、6-2でオリックスが勝利。先発の山本由伸投手は8回2失点11奪三振の好投で、球団記録となる自身14連勝で今季17勝目を挙げた。袴田さんは、8回にモヤがソロ本塁打を放った瞬間に「It’s gone!」と発するなど、第1部で習得した表現を活用して長谷川さんや視聴者と英語でのコミュニケーションを楽しんだ。

最後に長谷川さんは、「勉強勉強という感じではなく、好きなものを通して覚える勉強の仕方がいいんじゃないかなと思っています。気楽に、リラックスした集中力で、勉強もスポーツもやって欲しいですね。Enjoy English&Baseball! また次回、See you soon!」とメッセージを送った。(「パ・リーグインサイト」本間奈保子)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

© 株式会社Creative2